2009年4月25日(土)


 午前5時30分。朝からワイドショーは、SMAPの草なぎ剛くんの謝
罪会見だらけ。
 酩酊大臣・中川昭一さんのときより、放送時間(尺)が長い。
 あいかわらず、失言を引き出そうとする報道陣に対して、言葉を噛み
締めるように、ていねいにしゃべりきった草なぎ剛くんは、えらいとおも
う。

 午前9時30分。嫁と、青森駅の「みどりの窓口」へ。  きょうはこれから、青森を基地にして、ちょっくら北海道まで日帰り 旅行に行ってくる。  北海道のどこが、ちょっくらなんだーい! ハハハ!

 まだ見ていない桜の名所ぜんぶ行っちゃうぞ!シリーズの第128弾 なのだ(もちろん嘘)!  場所は、松前(まつまえ)。  1998年に、松前線の鉄道が廃止になってしまったので、知名度が 落ちて来ているけど、1万本の桜が咲き乱れる松前城というのは、桜マ ニアには、憧れの地だ。  その松前に行く。  松前漬けもね。

 午前10時1分。青森駅から、スーパー白鳥95函館行きに乗車。  青森駅から、進行方向が変わる。  ゴールデン・ウィーク初日の土曜日だけにめったに乗らない観光客が いっぱい乗っていて、座席の下のペダルを踏んで、イスを回転させる方 法を知らない人が多い。  お年寄りがイスの回転に巻き込まれそうになる。  車内がごった返す。  8両しかないんだし、停車時間も長いんだから、バイトの人間が座席 を回転させて回ったほうが早いような気がする。  でないと、たまに頑として、イスを回転させないで向き合ったままの 人がいて困る。  乗車と同時に、朝食代わりに、青森駅で買ったパティシエのりんごス テッィクを食べる。

 いま青森土産では、人気1位のおいしいお菓子だ。  数年前から、このお菓子がおいしいと言っていたうちの娘は怖いもの がある。  蟹田駅だ。  雪の降っていない蟹田を見るのは、久しぶりな気がする。  ここから、青函トンネルに入る。  津軽海峡線だ。  座席の前に、青函トンネルの解説が書いてある。

 電車は、津軽海峡の地面の下を走る。  子どもの頃に見た未来図のように、海中にチューブが走っていて、電 車のなかから、海底や魚が見られるとおもっている人も多いようだが、 透明なチューブが走っていたとしても、そのチューブの上には、大量の 土砂が堆積して、大変なことになる。  津軽海峡線とか、青函トンネルというから勘違いする。  津軽海峡地中線だ。

 午前11時19分。木古内駅で、下車。  何度も素通りした駅だ。  ついにこの駅に降り立つ。

 階段を上って、2階が改札口になっていた。

 改札口の先は、小さな待合室。  待合室から、また階段を下りて、木古内の駅前へ。

 ひゅううううう…。  寒い。  北海道に来た気がするなあ…。  何もない。  駅前に、タクシーも待っていない。  急行食堂という、いかした名前の食堂が気になる。

 木古内から、松前まで約58キロメートル?  バスで、約90分?  そんなに遠いの?  せいぜい30分ぐらいの距離だとおもっていた。  日帰りで青森に戻りたいんだけど、大丈夫だろうなあ…。  タクシー乗り場に書いてあった電話番号に、電話して、木古内駅1階 のお土産品売り場で、待つ。  とてもじゃないが、外で待っていられるような寒さじゃない。  おまけに、昨日の弘前城の帰りは、気温が2度まで下がったので、こ ころなしか、腰が、ぎっくり腰っぽい。  あと3日間、腰が持ってくれないと困る。  5分ほどで、タクシーが来て、松前に向かう。  午前11時45分。道の駅「知内(しりうち)」へ。  いつも取材では、道の駅に寄ってもらう。

 この道の駅「知内」は、津軽海峡線の「知内駅」に隣接している。  道の駅の脇が、駅。 「知内」は、あの演歌の北島三郎さんの出身地でもある。  運転手さんも知内出身なので、北島三郎さんについて詳しい。

「あのピンク色の大きな家が、北島三郎さんのお兄さんの家で、北島三 郎さんの実家ですよ」 「意外と、豪邸じゃないですね」 「お兄さんが、自力で建てた家ですからね」 「あっ、そっか!」  道の駅「知内」には、北島三郎さんのポスターは貼ってあるものの、 関連グッズは、全然売っていなかった。  函館の「北島三郎記念館」が充実していただけに、ちょっと物足りな い。

 しかし知内駅は、2015年、新幹線が新函館まで延伸したら、廃止 になってしまうんだって。  在来線として残るわけじゃないんだね。  青森に来てから、タクシーの運転手さんの話題は、2011年の新青 森駅開業、2015年北海道延伸の話題ばかりだ。  知内名物は、マコガレイ漁。  おっぱい饅頭というのも名物のようだけど、真面目なイラストで、ギ ャグ系ではなかった。

 ホワイトチョコレートがコーティングされた白あんのカステラ風のお 菓子だった。ほどほどにおいしい。

 午後0時。福島町の「横綱千代の山・千代の富士記念館」へ。

 豪華で、きれいな建物だ。  まだ出来上がったばかりなのかと思ったら、平成9年のオープン。  もう10年以上経っているのか。

 40歳以下の人には、横綱千代の富士のほうが、有名で、千代の山っ て誰だ?って思うかもしれないけれど、私にとっては、子どもの頃のス ターだったから、ちょっと感激。  それでも千代の山は、大正時代の生まれの人で、私が生まれる前年あ たりに優勝したような力士なので、白黒の写真にニュースだ。

 優勝杯や化粧まわし、国民栄誉賞の壷、超ビッグサイズの服など両横綱 の現役当時の記念品が数多く飾られているので、真剣に見て回ると、かな り時間がかかる。

 おまけに、土俵まであった。

 いまでも毎年夏に、ここで九重部屋が夏合宿をするそうだ。  相撲だけに、故郷と密接だねー。  福島町は、スルメイカの生産量日本一だけど、「よこづなの里」で、町 おこしをして行きたいようだ。

 海沿いの波飛沫をもろに浴びそうな道路を走る。

 午後1時。松前の「レストラン矢野」へ。

 海苔だんだん、松前海苔巻、くじら汁ラーメン、あわびのお刺身、イカ のお刺身などを注文。

 海苔だんだんという不思議な名前の食べ物が食べたくてやって来た。  ひとことでいうと、のり弁当。  ごはんの上に海苔を敷いて、ごはんを乗せて、また海苔を敷く。  実に単純な料理だけど、これが抜群にうまい!  海苔が違う。  白神岬周辺で、海女さんが手摘みした寒海苔だ。 “幻の海苔”と呼ばれるほど貴重な海苔。  この海苔が、抜群においしかった。  ごはんと、この海苔だけでも、磯の香りでおいしかったんだけど、 松前漬けとの相性が、極めつけ!  そうか。松前漬けは、海苔といっしょに食べるのがいいのか!  北海道に行くと、必ず松前漬けを買って帰るほどだったのに、松前を 一度も訪れていなかった。  いまやっと、松前漬けを食べて、身も心も松前に来た気がするよ。  松前漬けは、醤油味と、塩味の2種類があった。  醤油味のほうが、オーソドックスなほう。  塩味もおいしかった。  でもあんまり差がわからなかった。ハハハ!

 松前海苔巻は、海苔巻きの具が、松前漬け!  これも抜群においしかった。  でも「海苔だんだん」のほうが、おいしい。  なぜだろう? 「海苔だんだん」のほうが、ごはんがふっくらしている。

 スープ代わりに、くじら汁ラーメンを注文したんだけど、これが本当 に「まいった!」というくらいおいしかった。  道南では、「くじら汁」は、正月料理としてなくてはならないものだ ったんだって。  なぜ「くじら汁」をそんなに珍重したのかというと、「クジラがくる とニシンが岸に寄る」といわれたから。  北海道では、ニシン御殿というくらい、ニシン漁が盛んで、ニシンが 重要だった。  そのニシンが寄ってくるということで、クジラが漁の神様として崇め られたんだそうだ。  お正月に、このくじら汁を作って、大漁への願いを込めたわけだね。 『桃鉄』に登場させるときは、くじら汁ラーメンではなくて、くじら汁 屋で登場させるべきだね。

 あわびもおいしかったけど、海苔だんだんと、くじら汁の衝撃には、 敵わなかった。  でも地元の人は、「海苔だんだん」という名前を知らなかった。  このレストラン矢野の造語なのかもしれない。 「白神岬海苔漁」というより、「海苔だんだん屋」のほうが、『桃鉄』 っぽい。  午後2時。さて! いよいよ、松前城!  ついに来ました! 250種類、1万本の桜!  天守閣のある天神坂から登城する。

 ううっ…。この傾斜はきつい。

 階段を上りきって、平地と思いきや、なだらかに斜めな道。  こ、こ、これはしんどい。  しかも、門を抜けるまでの桜は開花していなかった。  ふう〜〜〜!  天神坂門をくぐり、搦手(からめて)二の門をくぐる。

 やった! 目の前に広がる1万本の桜……………、ん? んん?

 桜が咲いてない…。  ない…。  ない…。  どこにもない…。  どの桜の木も、まだ蕾(つぼみ)のまま。

 ちょっ、ちょっと、待ってくれよ。  きょうから、松前は「さくらまつり」というから来たんだよ。  昨夜青森県の弘前城は、あんなに満開だったのに。

 岩崎誠の頭のように、桜が咲いている木が1本もなーーーーーい!  えれえれえれ〜〜〜っ!  ひさびさの取材、大失敗〜〜〜!

 そ…、そんな…。  わざわざきょう1日、松前の桜のために、青森から遠出して来たのに。  だいたい松前のホームページに、松前城の開花情報が更新されていな いから、こんな目に会うんだ…と、八つ当たり。  ごはんがおいしかったから、ガマンするけど、残り少ない人生の1日 を返してくれ!と、叫びたくなる。  あとで聞いたら、松前の桜はだいたいゴールデン・ウィーク明けに咲 いて、かなり長期間咲くので、松前は桜の名所になったようだ。

 津軽海峡22キロメートル隔てるだけで、桜はまったく咲いていない とは思わなかった〜!

 おまけに、松前城のなかが想像以上に広かった。  観光の目玉「松前藩屋敷」までは、松前場内を歩いて、1キロの場所。  と、と、遠いーよー!

 途中で何度もやめようと思ったけど、戻るのもしんどいので、前に向 かって進む。  地図上では、「松前藩屋敷」から降りられる道もあるようだ。

「松前藩屋敷」はよかった。  奉行所、武家屋敷、廻船問屋、商家、番屋、漁家など14棟が並び、 江戸時代の街並みを形成している。  食べ物屋もあるので、観光地の目玉になるのは、間違いないんだけど、 お城に登ってからの1キロはきつい。  知っていれば、タクシーでこっち側まで来て、なだらかな下り坂を降 りて、松前城を見学すべきだった。

 もう一度来ることあるかなあ…。  午後3時。「松前藩屋敷」の受付で、タクシーを呼んでもらう。  もうまったく動けない。

咲いていればこんな感じ↑

 それでも、タクシーで道の駅「北前船松前」に寄ってもらう。  しかし、無情にも道の駅は、4月26日正午オープン!  明日オープンかよっ!

 負の連鎖が始まってるなあ…。  おとなしく予定を早めて、青森に帰ろう。  松前城下の整備された町並みを少しゆっくり走ってもらって、木古内 駅に向かってもらう…と、私が覚えていたのはここまで。

 歩きつかれて、車のなかで、熟睡。  気がついたら、もう木古内駅はすぐ近くだった。  いやあ…。疲れた。

 午後4時。木古内駅に到着。  木古内駅で、午後5時28分発のキップを、午後4時19分の列車に 替えてもらう。  それでも、まだ発車まで15分ある。  狭い待合室は、10人ぐらいの団体さんがいて、座ることもできない。  駅前を歩くには、寒過ぎる。  持って来た『人生は勉強より「世渡り力」だ!』(岡野雅行・青春出 版社)を読む。  岡野雅行さんは、町工場のエジソンと呼ばれる人で、携帯電話の金型 を作り、痛くない注射針を発明した人だ。  若い人たち人たちに、私が言いたいことのすべてが書かれているよう な本だった。  目次を読めば、その本がおもしろいかどうかがわかる。 ・「他人に儲けさせる」が仕事の急所だぞ。 ・“打ち合わせ”では、お宝情報は出てこない。 ・絶対、ツイてる人と、つきあえよ。 ・本業以外にプラスアルファを持て。 ・特許は、大企業と連名でとる。 ・「前例がない」を楯にとる人を突き崩すには。 ・頭がいいのと、利口は違う。  こういう本を読んでいる人と、読んでいない人とでは、大きく人生が 変わってしまうとおもう。  サクマニアのみんなにも、ぜひおすすめ。  ひさびさに、桃太郎チーム指定図書にしよう。  そろそろ電車が来る。  木古内駅は、もうすぐ新幹線駅の建設が始まってしまうのだろうが、 風が強い場所に限って、駅のホームに風除けの場所がない。  階段は、風を避ける人で、いっぱいだ。

 午後4時19分。木古内駅から、スーパー白鳥30号八戸行きに乗車。

 岡野雅行さんの本を読み続ける。

 午後5時37分。青森駅で、下車。  天気予報通り、雨がぽつぽつ降って来た。

 きょうの東京は、大雨だそうだ。  明日その雨が、青森にやって来る。  午後6時。「王味(わんみ)」へ。

 昨日、弘前の「常寿司」で、斉藤直樹さんがお相手していたさる業界 の人と、餃子の話で盛り上がり、けっきょく昨日、さる業界の人たちは このお店に行ったようなので、こっちも釣られてみた。  餃子を3人前と、塩ラーメン。

 そういえば、このお店を『桃鉄』の物件に入れてなかったことを思い 出す。  田子のにんにくが、強烈な餃子だから「強烈ギョーザ屋」とでもしよ うかな?  青森は、物件にしたいモデルのお店が多すぎて、本当に困る。  餃子は、決して見栄えのいい形をしていないんだけど、にんにくのぶ つ切りがそのまんま入った醤油のたれで食べると、これがうまいのなん の! いくらでも食べられてしまう。  このお店で、餃子を食べたら、お店でタクシーを呼んでもらわないと いけない。  このお店から呼ばれたタクシーの運転手さんは、にんにくの匂いがす ごいのを覚悟の上で来てくれる。  お店を出て、少し散歩してから乗ると「何だ、こいつらは!」になっ てしまうからだ。  午後7時。JALシティホテルに戻る。

 腰の調子が悪いので、ゆっくりお風呂に入って、腰を温める。

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