10月22日(水)


 WBCの監督問題が長引いている。
 どうもナベツネが、決定を長引かせて、「ほら、誰もいないんだから」
と星野仙一さんに監督をやらせるムードに持ち込もうとしているとしか
思えない。

 世界一になった王監督の後釜なんで、優勝して当然、優勝を逃したら
バッシングなんだから、誰がWBCの監督をやっても損な役目になるだ
けだとおもう。
 どうせなら、清原監督、桑田投手コーチでやれば、現場の選手は納得
するし、優勝を逃しても仕方がないという雰囲気になると思う。

 あのWBC会議自体が、どうも怪しい臭いをぷんぷん発している。

 午前11時30分。嫁と、日本橋のビルの8F「つくばテレビ」へ。  きょうはここで、『桃太郎電鉄』の芸能人大会「桃−1グランプリ」 の予選大会の収録。  長年、岩崎誠と計画していた「芸能人桃鉄大会」の実現というか、リ ベンジである。  過去、何回かやって、過去のスタッフの不手際、不祥事のせいで、開 催したもののすべて1回きりで終わっていた。  失敗をそのままにして、リベンジできないくらい悲しいことはない。  あれから非公式に、芸人対決を開いたり、「よしもとライブスタンド」 や、「よしもとフットサル大会」など、何度も小さな芸能人大会を催し て、今日の日に備えた。  過去いきなり大きな大会にして失敗したことを反省した。  いつも言っているが「失敗はかまわない。もっと大きな失敗は、反省 をしないことだ」!  石川キンテツがいた。 「石川キンテツ! 今回の芸能人の出演交渉で相当な試練を乗り越えた らしいじゃないか!」 「やっやっやっや…!」 「顔つきが変わったような気がするぞ!」 「やっやっやっや…! ありがとうございます!」  今回、石川キンテツがかなり多くの芸能プロダクションに出演交渉し た。  予算が少ないので、多額のギャラを提示できず、予選を通過しても、 準決勝、決勝が別の日の収録なので、2日分のスケジュールをタレント さんに押さえてもらうということは大変なことだ。  とくに10月の後半〜11月の初めという時期は、学園祭のイベント が全国で開催されて、芸能人は大忙しになる。  だから、よけいこの時期の交渉は、プロのイベンターでも大変なのだ。  しかも、『桃鉄』が大好きな芸能人というのが、必須の条件だ。  というわけで、この1〜2週間、石川キンテツは人生最大の過酷な仕 事を成し遂げたのである。  本来、きょうは石川キンテツは『週刊少年サンデー』の仕事の日なの に、明日に締め切りを変えてもらって「きょうはこのイベントを最後ま で見届けます」という言い方に、このメンバーを揃える苦労が大変だっ たかを物語っている。  石川キンテツ! こういう難関を乗り越えて、道端で滑って鯛焼きを 落とすようなことのないような立派な大人になれるのだ! ハハハ!  会場では、早くも第1ステージ第1ブロックに出場の選手たちが席に ついていて、まさにスタート直前だった。 第1試合:  テツandトモ・トモくん(青いほう)。  ガリットチュウ・福島善成くん。  高橋名人。

 高橋名人の物真似を得意とするガリットチュウ・福島善成くんが、高 橋名人本人に会うのは、初めてだそうだ。  緊張しただろうなあ…。  でもふたり並ぶと、そっくり〜。

「桃鉄3年決戦!」の開始!  10月。テツandトモのトモくんが最初の目的地・出雲に入る。

 次の一手に悩む、ガリットチュウ福島くん。  高橋名人の物真似をしながらプレイするのが苦しくなって来たようだ。  必死に表情を作り、16連射でボタンを押す芸を疲労するが、だんだん ゲームに没頭したくなり、貧乏神がついたときには、ついに長考に入る。 「16連射にそんなに考え込むこといらねんだよー!」と、高橋名人に ツッコミを入れられる。

16連射に見とれるみなさん

 ガリットチュウ福島くんが、貧乏神をトモくんになすりつける。  すると、トモくんの貧乏神がキングボンビーに変身!  翌月。  キングボンビーの出現と高橋名人が隣りにいて、テンパリ状態のガリ ットチュウ福島善成くんが、何を思ったのか足踏みカードをつかってし まう。  司会役のコンマニセンチ竹永善隆さんが思わず「そ…、そのカードを つかっちゃ…」といいかけて、必死にくちを押さえる。  司会者はアドバイスをしてはいけない。  みんなも本当に勝ちたくて、ガチで対決しているから、ガリットチュ ウ福島善成くんに「足踏みカードをつかうとキングボンビーが移ります よ!」と教えてあげない。  結果は、もちろん、大変な展開に。  ガリットチュウ福島善成くんは、この間違いがなければ、間違いなく 優勝していたとおもう。  制限時間1分のルールも、プレイヤーたちを苦しめた。 「30秒前!」 「10秒前!」 「5…」 「4…」 「2…」 「1…」  1分を越えると、「終了!」の声がかかり、プレイヤーはピンクの矢 印通りに動かないといけないルール。  これで赤マスに入って、物件を奪われたプレイヤーもいた。  この制限にけっこうケアレスミスが多発しておもしろい。  このルーチンは、今後本編の「桃鉄3年決戦!」に加えてもいいな。  第1ブロックの勝者は、ここで発表したほうがいいのかな。  予選だからいいか。  テレビの放送のほうでも、予選の場面はかなりカットされてしまうと おもうから。  優勝者は、テツandトモのトモくんだった。

 高橋名人に勝てて、トモくん、福島善成くんは大喜び。 『桃鉄』ファンの世代は、90%以上高橋名人世代でもあるから「オレ は高橋名人と戦って勝てたぞ!」と、一生自慢することが出来る。  高橋名人は貴重なビッグ・タレントなのである。  午後1時30分。すでに第1ブロックの試合が時間オーバーしてしま ったので、私、嫁、土居ちゃん(土居孝幸)、井沢どんすけの4人は、 会場の近くのお店「一の倉」へ。  お腹減ったあ!

 私は、豚のおろししゃぶしゃぶ定食+ちくわの磯辺揚げ。  嫁は、茄子の肉味噌炒め定食。

 土居ちゃん、井沢どんすけは、さすがジャンプっ子、二人そろって、 和風煮込みハンバーグ。 『週刊少年ジャンプ』世代は、ハンバーグが大好き。

「第2ブロックの試合が始まっちゃうから、戻りますか?」と土居ちゃん。」 「うーーーん…」 「何かあるんですか、さくまサン!」 「ここから、200mほどのところに、近江八幡クラブ・ハリエのバウ ムクーヘンが食べられる場所がある!」 「日本橋三越の新館だ!」 「そうなんだよー! 寄って行きたいじゃないか!」 「はっはっは! プレイヤーにバウムクーヘンをお土産に買って行ってあ げるっていうのは、どうですか?」 「近江八幡の物件、バウムクーヘン屋だからな!」  午後2時。日本橋三越の新館地下2階の「クラブ・ハリエ」へ。  全員、焼き立てバウムクーヘン・セット。

 このお店のバウムクーヘンを生まれて初めて食べる井沢どんすけは、 しっとりふっくらのこのバウムクーヘンに、またしても恍惚の表情。

 本当に最近、井沢どんすけは「食の喜び」にめざめている。 「えへえへえへっ! 何でなんでしょうね?」 「年取った証拠だよ。40歳だろ!」  後から、第1ブロックの試合を終えたテツandトモと、マネージャーの 川田友見さんが到着。 「ちょうど、いま。鉄拳さんの化粧が終わるところだったので、まだ第 2試合は始まってませんよ」 「それはよかった。少しゆっくり食べて行ける」 「さくま先生、ここのバウムクーヘンおいしいんですか?」 「トモくん、テツくん。スカパーの番組で近江八幡行ったとき、取材は できなかったけど、バウムクーヘン買って来て、ロケバスのなかで食べ たの覚えてる?」 「あ〜〜〜ッ! あのおいしいやつ!」 「ここが、あのお店!」 「うわ〜〜〜ッ!」 「川田友見さんは近江八幡で食べたんだけどね。はっはっは!」 「そうなんですよ。さっきここに来るまで、近江八幡のお店で食べたじ ゃないって説明しても、わかってもらえないくて。でもよく考えたら、 テツandトモがロケ中に、さくまサンにお店まで連れて行ってもらったん ですよね」 「そうなんだよ。だからふたりがお店で食べるのは、きょうが初めて!」

 午後2時30分。「桃−1グランプリ」会場に戻る。  ドアを開けたとたん、歓声が挙がっている。  午前中の試合の3倍ぐらいの大音響だ!  メンバーがすごい。 第2試合:  鉄拳。  桜塚やっくん。  安田大サーカスクロちゃん。  この絵面は、すごい!  ヒーロー・ショーみたいだ!

 とにかく、うるさい! 「あんた、何やってるのよ!」 「クロちゃん、いつも一生懸命だもーーん!」 「ウソを教えないでください。ウソを!」 「ウソなんて、いってないもーーん。勝ちたいだけだもーーん」 「桜塚やっくん! これ、近江八幡のバウムクーヘン!」

「えっ! あのバウムクーヘン? でも、あたいはバウムクーヘン屋よ りデビキラーがほしいよっ!」 「はっはっは!」  3人とも、何かあると立ち上げって、ののしり合う。

 クロちゃんの奇声、全開!  そのわりに、試合のほうは早いペースで進み、安田大サーカスのクロ ちゃんが優勝。  でもクロちゃんのプレイが、卑怯だ、ずるい! せこいと、みんなか ら非難を浴びる。 「優勝したのに、何でこんなに怒られないといけないのー、もう!」と、 クロちゃん。

 3時45分。第3ブロックの試合開始。  このメンバーたちの対決は、事実上の決勝戦では?と言われるほど、 競合揃い。 第3試合:  シャカ・植松俊介くん。  アームストロング・栗山直人くん。  やるせなす・中村豪くん。

 シャカの植松俊介くんは、以前ゲーム雑誌主催の芸能人大会で、優勝。  アームストロングの栗山直人くんは、「よしもとライブ・スタンド」 での大会で、優勝した。  あのシャンプー・ハットの小出水直樹くんに勝っているのだ。  やるせなすの中村豪くんは、桃鉄好きとして、初代師範代・浅草キッ ドの水道橋博士、2代目師範代・陣内智則くんに続き、3代目師範代を 襲名か?と言われるほどの桃鉄博士。  しかも、シャカの植松俊介くんとプライベートでも対戦していて、圧 倒的に勝っているそうだ。  これは、すごい試合になりそうだ。  すごい試合というのは、プロ野球の0−0のように、実は地味な試合 展開になる。  3人とも、イスに座ったまま、ほとんど無駄口を聞かず、黙々と次の 一手を考えている。  第2ブロックのメンバーが、ほとんどずっと立ちっぱなしで、ののし り合っているのとは、大違いだ。  でも3人ともまったくテレビカメラが回っていることを忘れているか のようにゲームに集中している。  1分制限のルールも、「30秒前!」が2回コールされただけで、時 間切れのコールは、一度もない。  まさに名勝負。  この3人の真剣勝負に、貧乏神もビビッたのか、キングボンビーにま ったく変身しない。  最後のほうで、一度ミニボンビーに変身しただけ。  まさにガチ対決!  なにしろ3年目の12月になると、みんな持っているカードを、☆印 カード売り場で売るかどうかで悩むんだもん。  第1ブロック、第2ブロックの出場者たちと、全然試合に対する意気 込みが違う。

 しかも、全員必死に「さくまもり」を握り締めている。 「全員が持ってたら、誰にも幸運が偏らないじゃないか!」 「さくまサン! 僕がいちばん、さくまもりの効果が薄いみたいなんで すけど…」と、やるせなすの中村豪くん。 「中村豪くん! ビニールをはがしてないからだよ!」 「あ〜〜〜っ。しまった!」  午後5時30分。第3ブロックの試合終了。  勝者は、ゲーム前半、ツキにまったく見放されていたシャカの植松俊 介くん。

 試合が終わったとたん、黙々とプレイしていた3人が、いっせいに試 合の反省会を始めて、大笑い。  しかも、最下位に終わったやるせなすの中村豪くんが「このままじゃ 帰れない! 誰かもう1試合やりませんか?」と言い出して、また試合 を始めたそうだ。  午後6時。私と嫁、土居ちゃん、井沢どんすけの4人は、銀座7丁目 の「越後叶家」へ。

 後から岩崎誠、石川キンテツ、安田大サーカスのクロちゃん、アーム ストロングの栗山直人くん、コンマニセンチの竹永善隆くんが到着。

 築地のハドソンがこの近くにあった頃、よく食べに来たへぎそばのお いしいお店だ。

 きょうの「桃−1グランプリ」の反省会をしつつ、桃鉄談義。

 岡目八目かもしれないけれど、過去失敗に終わった「芸能人桃鉄大会」 に比べて、格段にいい雰囲気で終了したとおもう。  まだまだこまかい部分で、改善の余地があるけど、立派に及第点。  この大会も、今年で終わらせたら意味が無い。  2年、3年と続けたいものだ。

まるでお地蔵さん扱い

 午後8時。帰宅。  さすがに疲れたのか、「巨人×中日」戦を見始めて、10分も経たな いうちに、完全熟睡。  午後10時。2時間も寝ちゃったよ。  お風呂に入ってから、きょうの日記を書き始める。

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