3月19日(水)


 午前5時。今朝もこんな時間に起床。
 もっと寝ていればいいのにと、我ながらおもう。
 少し仕事。

 午前7時。ちょっと二度寝のつもりが…。

 午前8時30分。おっ、寝すぎた。でかけなきゃ。

 午前8時45分。嫁と、祇園に向かう。
 さすがに、きょうは100%雨の予報。
 でも、まだ雨は降り始めていない。

 午前9時。祇園に到着して、ロケバスに乗車。
「おはようございまーす!」
「おはようございまーす!」
 ロケバスのなかで、しばらく撮影の準備待ち。

 ぽつぽつ雨が降ってきた。

 午前9時30分。「祇園きなな」で、ロケ。  かわいい名前のお店でしょ?  きなこアイスが有名なお店。

 朝から、アイスクリームである。  祇園に来て、まったく舞妓さんについても触れず、アイスクリームを 食べるというのが、いかにも「ご当地グルメ・バトル〜桃鉄の旅」でし ょ?  世の中の大半の人が、旅行して、おいしいものを食べるだけでお金が もらえる最高に楽しい仕事だと思っているけど、朝一番から、アイスク リームを食べるのは、しんどいということがわかってもらえるだろうか?  わからない? わからなくて、けっこう!  私は、朝からアイスクリームでも「どんとこい!」である。ハハハ!  ご承知の通り、大のアイスクリーム好きである。

 このお店のイチ押し「できたてきなな」をいただく。  その名のとおり、出来立てのきなこアイスである。  きなこというと「黄な粉」と書くように、微細な粉がまぶしてあった りするので、ゴホゴホッとむせ返ることが多い。  このお店のきなこアイスは、粉をまぶしていないので、安心して食べ られるから好きだ。  京都駅伊勢丹の地下2階にも、このお店があるけど「できたてきなな」 だけは、この本店でしか食べることができない。  卵をつかっていないので、卵アレルギーの人も食べられるヘルシー食 品だそうだ。  さすがに、ちょっとお腹が冷えた。ハハハ!  午前11時。三条駅近くの「CHIMON(チャイモン)」へ。  雨がかなり強くなってきた。 「CHIMON(チャイモン)」は、最近お気に入りのサツマイモ専門店だ。

 あいにく、私が気に入ったサツマイモのチーズ・フォンデュ版である カスタード・フォンデュは、季節限定商品なので、2月いっぱいで終了 してしまったので紹介することが出来なかったけど、「できたてあつあ つからめ芋」をいただく。  まだ法律的には正式に認められていないけど、このお店には、おいも のソムリエさんがいて、いろいろ説明をしてもらった。  あつあつからめ芋の脇には、またしてもアイスクリームが! 「どんとこい!」である。ハハハ!  あつあつからめ芋は、煮詰めた砂糖をコーティングしているから、さ ぞやカロリーが高いと思いきや、約300カロリーなんだって。  サツマイモって、低いんだねー。

 この春、新商品として登場する抹茶パフェもいただく。  パフェもまた、私にとっては「どんとこい!」の食べ物である。  合法的に、朝から3連続でアイスクリームを食べられるなんて、何て 幸せなのだろう。

 でも、パフェと土居ちゃん(土居孝幸)は、富士には月見草のように、 よく似合う。  午後0時。「CHIMON(チャイモン)」のお店の人たちと記念撮影をし て、撮影終了。

 ロケバスで、移動。  雨の京都は、幹線道路が大渋滞。  どうも今回のロケバスのカーナビがあんまり頭がよくなくて、幹線道 路ばかり選ぶ。私は京都で個人タクシーの宮本さんの運転コースに慣れ ているので、「何でこっちのコースを選ぶ?」と、疑問符がいっぱい。  午後1時。予定よりかなり遅れて、京福電鉄嵐山駅前へ。  ここで、オープニングの撮影。  雨が強くなってきたので、昨日の清水寺よりも全然観光客は少ないも のの、テツandトモのふたりが赤と青のジャージで揃うと、目立つ、目立 つ! じわじわ人だかりが出来上がっていく。

 テツandトモのふたりがお土産対決の撮影にでかけた後、しばらく嵐山 駅構内のお店を覗いて歩く。

 すると愛川ゆず季ちゃんが「さくま先生! 揚げ鯛売ってます」と言 いに来たではないか。 「えっ? どこ?」  売店に着くなり、土居ちゃんが迷うことなく、揚げ鯛を買う。

「愛川ゆず季ちゃん! 本当に揚げ鯛(揚げ鯛焼き)食べてみたいんだ ねー!」 「だって、『桃鉄』で収益率が、最初の段階で80%の物件ですよね」 「ハハハ! そうか! そうか! それで毎回このロケの度に、愛川ゆ ず季ちゃん、揚げ鯛が食べたいって言っていたのか」 「でも、この揚げ鯛売っているのを見つけたのは、ハンサム(長島)さ んなんですよ!」 「ほんとに、ハンサムくん、甘いもの好きなんだねー!」  今回のロケで、妙にハンサムくんがニコニコしていたのは、スイーツ のお店が多いからんだね。  嵐山駅構内の「揚げ鯛」は、五所川原の「揚げ鯛」よりもはるかに小 さいミニミニサイズ。  こっちのほうが女性観光客には、食べやすいかも。  でも、「お砂糖がまぶしてなくて、軽い味だね」と、五所川原の揚げ 鯛をなつかしむ土居ちゃんであった。

 午後1時30分。私、嫁、土居ちゃんの3人は、嵐山駅近くの喫茶店 で待機。  後は、お土産対決を撮影して、近江八幡→京都「牛肉&スイーツの旅」 の最終ご褒美のお店「藤むら」に行けば、このシリーズの撮影がすべて 終了である。  今回の目的地は、この日記ではおなじみ「藤むら」である。  今回の「藤むら」に関しては、裏ストーリーがおもしろい。  毎日放送の『桃の陣』を大阪で撮影するのに、うちのスタッフがなぜ か前日の夜に京都入りして、この「藤むら」でお肉を食べまくってから、 大阪のホテルに泊まるあの「藤むら」だ。  まず、私はバッファロー吾郎の木村明浩くんに「今回の『藤むら』に 飛び入り出演しない?と」メールを送った。  しかし、あいかわらず運の無い木村明浩くんは、スケジュールが入っ ていて、NG!  木村明浩くんはこれで何回連続で「藤むらNG」だろうか?  芸人としては売れている証拠なんだから、いいことなんだけど、木村 明浩くんの悔しそうな顔が目に浮かぶ。  続いて、アリtoキリギリスの石井正則くんにもメールした。  先週から、太秦の映画村で撮影に入っているので「もしスケジュール が合えば来ない?」と、連絡していたら、何やらスケジュールが変わっ て、ちょうど「藤むら」の撮影開始時間である午後3時に身体が空きそ うな気配。  これはサプライズだ。 「ジャージで駆けつけることになるかもですが(笑)」とテツandトモの ふたりを意識して書いてくるのが、さすが芸人魂・石井正則くん。  でも午後2時49分。石井正則くんから「撮影所セットに缶詰になっ ていて終わりそうにありません」のメールが入る。残念〜!  石井正則くんは、いつもあんなに忙しいのに、急に連絡してもいっし ょに食事できるラッキー男として、うちの日記では何度も描かれている けど、さすがにきょうはダメだった。  雨だから、撮影が中止になるかな?と期待したんだけどね。 「藤むら」が大好きな男といえば、岩崎誠がいる。  実は早くから、岩崎誠はこの「藤むら」から、合流することが決まっ ていた。  ところが岩崎誠は重大なミスを犯していたのである。  先週の私と岩崎誠の会話。 「さくまサン! 『藤むら』に、午後6時ぐらいに着けばいいですか?」 「えっ? 岩崎誠、『藤むら』の撮影は、午後3時過ぎの予定だよ」 「え〜〜〜っ! 夜ごはんだから、6時ぐらいからだと思ったあ!」 「午後6時から食べたら、出演者のみなさんがその日の夜に東京に戻れ なくなってしまうじゃないか」 「そっかー!」 「岩崎誠らしくもないミスだなあ! 打ち合わせ入れちゃったんだ?」 「入れちゃいました…」 「時間変えられないんだ」 「変わられないです…」 「岩崎誠! せめて『藤むら』の焼きしゃぶの画像をメールしてあげる から!」 「やめてくださいよー!」  その岩崎誠から、さっきメールが来た。 「3時から6時は携帯の電源切っておこ〜っと(笑)」  くそっ。やるなあ!  でも、午後6時に電源を元に戻したとき、急にメールが10通ぐらい 受信できるようにしておいてあげよう。  そして、最後の男。  覚えているだろうか? 3月14日(金)の日記に「来週、京都行 っていいですかー?」と電話してきた男がいたことを…。 “夕食はコンビニの調理パン男”井沢どんすけである…。  この男だけが、東海道新幹線に乗って、ひたひたと京都に近づいて いるのであった…。 「あの〜! 井沢どんすけですけど、いま京都駅に着きました」 「井沢どんすけ、いま午後2時だぞ。中途半端な時間に着くなよー」 「えへえへっ」 「いまから、嵐山に来ても、たぶんロケバスは走り出しちゃうよ。 『藤むら』に直接来い!」 「はい!」 「井沢どんすけ、『藤むら』への行き方わかっているのか?」 「わからないです!」 「住所は?」 「知らないです!」 「ええ〜〜〜! 『藤むら』の場所もわからないで、来たのか!?」 「はい!」 「何という大胆な…というか、無謀な男なんだ!」  午後2時30分。嵐山駅前で、お土産対決の結果発表の撮影。  晴れ男の私をもってしても、きょうの雨は止めることができなかった なあ…。  午後3時30分。下京区の「藤むら」へ。  井沢どんすけが、雨の中、傘をさしてお店の前で立っていた。 「井沢どんすけ! お店のなかに入って待っていろって言っただろ!」 「えへえへっ!」 「知らない人ばかりで、怖くて入れなかったんだろ」 「えへえへっ。はい!」 「40歳過ぎたんだから、そろそろ大人になってくれよ」

 お店のなかで、撮影開始まで待機。 「藤むら」はきょう、定休日なのにわざわざお店を開いてもらって、貸 切り状態。  この番組で取材をOKしてくれるお店が、頭が下がりっぱなしになる ほど協力してくれるので、本当にうれしい。  井沢どんすけの携帯が突然鳴った。 「あ〜〜〜っ! 井沢どんすけの携帯が、『菜の花鉄道』の着うたにな っている!」 「うれしいなあ!」と、テツandトモのふたりが着うたに合わせて生歌 で、『菜の花鉄道』を歌う! 「うわ〜〜〜! 豪華だ〜」と、井沢どんすけ。 「井沢どんすけみたいなやつに、生歌を無料で聴かせるの、もったいな いよ!」と、私。  着うたって、いい音してるんだねー!  きょうから、以下のサイトで、「歌合戦〜桃太郎電鉄20周年記念ア ルバム」の5曲が1曲105円で、先行配信中! ・「着信★うた♪」(ハドソンのサイト) ※「桃太郎電鉄」サイトからも簡単にダウンロードできます。 ・「R and C吉本」(よしもとR&Cさんのサイト)  あのケチな、ケチな、ケチな、ケチな、ケチな、ケチな、ケチな、ケ チな、ケチな、ケチな、ケチな井沢どんすけが5曲全部をダウンロード していた。  これは春の椿事! 「ところで、井沢どんすけサン、この『藤むら』にお肉を食べるためだ けに来たって、本当ですか?」と、トモくん。 「えへえへっ!」 「この後、また東京に帰るとも聞いたんですけど、本当ですか」 「えへえへっ!」  本当なのである。  井沢どんすけは、「藤むら」のおいしいお肉を食べて、たまには京都 でゆっくりして行こうとおもったのだが、何だかんだ仕事が入って、東 京に帰るらしい。弾丸ツアーか!?  午後4時。「藤むら」にて、「ご当地グルメ・バトル〜桃鉄の旅」の エンディング・シーンの撮影。 「生肉が大好き!」という愛川ゆず季ちゃんのために、生肉を4〜5種 類用意してもらった。  もちろん、愛川ゆず季ちゃんが大喜びしたけど、それ以上にトモくん が大喜び。撮影スタッフまでちょっと生肉をつまむと早くも、みんなヒ ートアップ! 「藤むら」名物・焼きしゃぶが出る頃には、もう興奮のるつぼ!

「こんなにおいしいのに、何でこんなに値段安いの〜?」 「このお店が、近所にほしい!」 「井沢どんすけサンが、このお店のためだけに新幹線乗って来る気持ち が、わかるような気がするなあ!」

 もちろん、この「藤むら」のおいしいお肉の画像は、私、嫁、テツand トモのマネージャーの川田友見さん、井沢どんすけの4人から、岩崎誠 に届けられている。  返信が無いところを見ると、本当に電源を切っているのかなあ…。  トゥルルル…。  おっ! 岩崎誠から、メールが来たぞっ! 「あの〜・・・本当にまだ昼飯も食べてないんですけどぉ。  あぁ〜あ。バームクーヘンに焼き肉のせて食べたいなぁ〜(*^^*)  PS・い〜ざ〜わ〜! 千葉紗子ちゃんの写メかえせ〜!」  実は、2日前、岩崎誠にテツandトモのトモくんと貧乏神が「クラブ・ ハリエ」のバウムクーヘンを食べている画像を送ったのだ(3月17日 の日記を参照してください)。  それにしても、もう午後4時半になるのに、まだ昼飯も食べてないな んて、どこまで仕事一筋の男なんだ。  ストレスで、毛がはえちゃうぞっ!  エンディング・シーンを撮影後も、お肉を食べまくり。

 当然、話題がこの番組の続編の行方になったけど、私の健康状態次第 にしてもらうことになった。  本当にこの番組のロケの後は、見事なくらいヘモグロビンA1c の数値 が上がるんでねー。  それでも、みんなが旅したい場所を口々に挙げる。 「青森のサクランボというのを、一度食べてみたいですね〜!」 「九州ラーメンの旅ってどうです? 博多ラーメン、久留米ラーメン、 熊本ラーメン、鹿児島ラーメンと、南下して行くの!」 「飛騨高山って、飛騨牛のステーキがありますよね?」 「出石の卵かけごはん、食べたかったなあ!」  ハハハ! みんなこの番組をまた復活させる気になっている。  私もこの番組大好きだから、とにかくヘモグロビンの数値を下げるこ とに全力を尽くさないと。  彦麻呂さんとか、どのくらい健康数値が悪いんだろう?  この番組始めてから、グルメ番組の出演者を心配しながら見る癖がつ いちゃったよ。

 午後5時30分。個人タクシーの宮本さんに迎えに来てもらって、私、 嫁、土居ちゃん、井沢どんすけはみんなに別れを告げて、京都のマンシ ョンへ。  なんと! 井沢どんすけはこの後、原稿の締め切りがあるというので、 私と土居ちゃんを「よーじやカフェ」に待たせて、私のマンションで原 稿を執筆。

 すでに下書きがしてあったので、原稿はすぐ完成したものの「ボクの VAIOが受信は出来ても、送信が出来ないんですよー!」と、泣きが 入る。  仕方なく、私と土居ちゃんは、京都のマンションに戻る。 「井沢どんすけ! 私と土居ちゃんを待たせて、原稿を書くとは、えら くなったもんだなー!」 「す…、すみません…」 「原稿はどうなったんだ」 「何とかいま、さくまサンの奥さんにウェブメールを使ったら?と教え てもらって、送ることが出来ました」 「でも、井沢どんすけ! 午後2時に京都に来て、藤むらでお肉を食べ て、原稿をカタカタカタッと書いて、VAIOで送って、さっさと東京 に帰るなんて、IT企業の社長さんみたいで、格好いいなあ!」 「えへえへっ。ますます、えらそうですよね!」  午後7時。再び、個人タクシーの宮本さんが土居ちゃん、井沢どんす けを迎えに来てくれて、京都駅へ。  けっきょく、井沢どんすけの京都滞在時間5時間ほどなり。  あのケチの井沢どんすけが、日帰りで「藤むら」のお肉を食べに来る なんて、改めて「藤むら」のおいしさを再確認だ。  さすがの私も、3日間のロケの疲れが出たようで、そんなに疲れていな いとおもったのだが、文章を書こうとするも、力が入らない。  きょうの日記は、下書きだけにして、お風呂入って寝よう。

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