6月13日(水)

 昨日の熱中症で、身体がだるい…。

 午前7時30分。朝食。

 シャケが小ぶりなわりに、脂がむっちり乗っていて格別のおいしさだっ た。クラゲの岩海苔も、美味。  庄内米もおいしくて、残すのに断腸の思い。  今回の旅行は料理のおいしさに恵まれている。  午前9時。観光タクシーに来てもらって、「湯どの庵」をチェック・ アウト。  なかなかいいホテルだった。  接客も、よかった。

 午前9時30分。「松ヶ岡開墾記念館」へ。

 明治維新が終わった後、旧庄内藩士は刀を鍬にかえ、松ヶ岡地区の開 墾に着手して、養蚕室を作ったそうだ。  その記念館。

 でもいまこの地区は、映画の世界で注目を浴びている。  養蚕室が、いまは映画制作室になっている。  庄内映画村株式会社を外から、眺める。  この庄内映画村株式会社は、『蝉しぐれ』などをここで撮影したのを きっかけに、次々にここで映画を撮っている。  昨年秋から『SUKIYAKI WESTERN DJANGO』を撮り続け、今年の4月から 篠原哲雄監督作品『山桜』や滝田洋二郎監督作品『おくりびと『』、曽 利文彦監督作品『ICHI』といった作品も撮り始めている。 『SUKIYAKI WESTERN DJANGO』は、和風西部劇。 『ICHI』は、女座頭市の話だそうだ。  要するにここは、映画村になっている。  そのためエキストラ&ボランティアスタッフの募集もしている。  この調子で行くと、ここが「日本のハリウッド」と呼ばれる日が来る のかもしれない。  そのぐらい、いまここは活気に満ちている。 「庄内映画村資料館」へ。

 映画『蝉しぐれ』のセットとしてつかわれたものを展示していた。  セットだと言われなければ、昔の農家はこんな農機具をつかっていた のかと、感心してしまうような出来だ。  映画の美術さんたちの才能って、すごいよねー。  きょうも、暑いけど、このあたりはまだ風があって気持ちいい。  ときおり、ピ〜〜〜ヒョロロと、鳥が鳴くのがまたいい。  午前9時45分。『蝉しぐれ』のオープンセット跡へ。

 このオープンセットに向かうまでの道の景色が、実に素晴らしい。  あの『蝉しぐれ』にも登場した黄金色の田畑が、いまは美しい透き通 った緑色の水田になっている。 『蝉しぐれ』で、市川染五郎さんと緒方拳さんが住んでいた家だ。  よく出来たセットだよ。  映画の撮影のときは、わざわざ茅葺きにして、緑色のスプレーで色を 塗ったそうだけど、いまはそこから、本物の草木が生えて来ていて、 ますます本物の茅葺きの屋根みたいだ。

 でも、この茅葺きの屋根は現在、消防法上、違法なので、そのうちこ こは撤去されてしまうらしい。  いま庄内地方は、日本映画のロケ地として、いちばん脚光を浴びてい るんだから、何らかの特例を作って、保存を続けるべきだと思う。  ここから、羽黒山に向かう。

 一応、松尾芭蕉が通った出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)を回りた いのだが、タクシーの運転手さんに「羽黒山だけにして、月山は歩かな いといけないし、山頂はまだ雪があるから、やめたほうがいいです」と 言われる。  松尾芭蕉の『奥の細道』を楽に車をつかって、踏破したいんだけど、 ほんと松尾芭蕉は、信じられない場所ばかり選んで歩いているよ。  江戸時代の40代ってことは、ほぼいまの60歳に近いからね。  どれだけ健脚なんだ。  羽黒山に近づくと、家の看板に「○○○坊」「○○○坊」という文字 が増えてくる。  この家は、宿坊で出羽三山に修行に来た人たちが、泊まるための施設 だそうだ。  おまけに、家の合掌軒下のところに、大きな注連縄のようなものが飾 ってある。あとで聞いたら、松例祭の引き綱というそうだ。

 防火のためのまじないらしいのだが、松例祭を説明するのは非常に難 しいので割愛する。  その家の人が綱延べ人として祭りに参加した証しでもあるようなんだ けど「綱延べ人」って言われても何のことだかわからないでしょ?  難しいのよ。  出羽三山は、山岳信仰の場で、多くの修験者、参拝者を集める場所と だけ覚えるのが賢明のようだ。  午前10時15分。出羽三山神社へ。

 ここから石段をいったん下って、五重塔を見て、そこから延々石段を 300mぐらい登って、羽黒山の山頂に到達するらしい。  タクシーの運転手さんがまたしても「足が悪いようですから、ここを 登るのはやめたほうがいいと思います」という。  もとより、神社の入り口の地図を見て、0.5秒で、登るまいと判断 したよ。はっはっは!

 私たちは、ズルをして自動車で羽黒山の山頂をめざす。  自動車の道路だから、遠回りなんだろうが、それにしてもかなり走っ たぞ。  午前10時40分。羽黒山山頂へ。  なぜここに来たかというと、出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)を回 る余裕のない人が、この神社をお参りすると、三山をお参りしたことに なる『大相撲ダイジェスト』のような神社だからだ。

 ひんやり涼しいのだが、それでも気温26度。  低い土地はいったい何度ぐらいまで上昇しているのだろう。  気温31度? う〜ん。山を下りたくない。ハハハ!

縮尺がわからなくなる大きさ!

 午前11時。「出羽三山歴史館」へ。

 ここの神社の鏡池から出土した鏡とか、奥の細道の行程を解説する展 示などがあった。  いつのまにか、私はあとちょっとで『奥の細道』の全行程を、かなり ズルしながらも、塗り潰せそうなのがわかってうれしかった。  残るは、象潟、村上、温海だ。  ここから、山形県の寒河江(さがえ)市をめざす。  しかしだんだんタクシーの運転手さんの下手な観光案内が、鼻につい て来た。  鶴岡市内の話は、まだ少しおもしろかったんだけど、羽黒山あたりか ら、どうも知識がないのに、無理に説明しようとするんだね。 「これは知ったかぶりを始めたな…」と、警戒する。  次第にイライラしてきた。  途中、何度か「道の駅」などに停車してもらって、運転手さんといっ しょにすごす時間を減らそうと試みるも、困ったことにお土産品売り場 までついて来てしまう。  おまけに、いっしょに来ちゃうから、その間タクシーのエンジンが切 られ、エアコンが停止してしまう。  戻ると車内は蒸し風呂状態だよ。  残って、エアコンで車内を冷やしておいてよ。 「これが月山第二トンネルです」 「あれが月山ダムです」 「ここが六十里越え街道なんですね」 「後ろが、夏スキー場です」  全部、前方の看板を見ればわかることばかり。  月山ダムが完成するときのエピソードでもあれば聞くのだが、説明無 しなので、相槌を打つのも次第に面倒になる。  六十里越え街道なんか“鬼・県令”と恐れられた三島通庸の月山の雪 との戦いのおもしろい話があるのに、スルーだ。

 こういうときは、嫁と仕事の話でもしていれば黙るだろうと思って、 今後のスケジュールの話を始めても「ちょっといいですか? あそこに まだ雪が残っています」と、会話を遮る。  草むらにちょこっとだけ、雪が残っているだけだ。  それもさっきすでに、出羽三山神社で見たじゃないか。  人間的には悪い人ではないんがろうけどね…。 「わからないことはわからないと言って黙っている」のは大切だ。  次の「道の駅」あたりで、車を降りて、ほかのタクシーに乗り換える ことも考えたけど、信号も「道の駅」もない山道が続く。  山形駅に着くまでの辛抱だとあきらめる。  午後1時。寒河江(さがえ)の「道の駅」チェリーランドへ。  山形県というと、サクランボのイメージだと思うけど、なかでもこの 寒河江市が、サクランボ生産日本一!  国道沿いでも、サクランボを作っている。

 お土産品売り場を見たあと、ソフトクリーム売り場へ。  チケットを買うと、2種類のアイスクリームをトッピングできる。  私は、サクランボとラ・フランスを選ぶ。

 サクランボ味、ラ・フランス味と、味だけ似せたソフトクリームでは なく、しっかり果肉が入った本格派のソフトクリーム。  これはおいしかった。  せっかく山形に来て、サクランボを買わずに帰るのも失礼なので、紅 さやかと、佐藤錦を買う。

 そういえば、サクランボの歴史について、以前間違えた書き方をして しまったので、ここで訂正する。  サクランボは、文字で書かれた記録が存在する以前から食べられてい たもので、歴史は古い。  イラン北部とか、トルコあたりが原産地。  それが最初に日本に伝わったのは、明治時代で山形ではなく、北海道。  中国原産のものを「桜桃」と呼び、サクランボを作っている農家の人 たちは桜桃と呼び、店頭に並んだものをサクランボと呼ぶそうだ。  一番生産されている佐藤錦は、大正時代山形県東根市の佐藤栄助さん という人が、品種改良をくりかえして作り上げたので、佐藤錦という名 前になったそうだ。  でも佐藤錦の旬は、6月下旬らしく、いまはまだ走りの時期。  佐藤錦はちょっと値段も高くて、味もまた硬い感じだった。

 午後4時。タクシーの運転手さんは、山形市内に入ると、さらにぐだ ぐだになって、私としては霞城(がじょう)公園に行ってほしいんだけ ど、とてもたどり着けそうにない。  運転手さんが失敗しないようにと、私は地図も渡したんだけど全然ダ メそう…。  カーナビがついていない車ほど、地理にうとい人が多いのは法則か?  仕方なく「山形駅でいいです」と妥協する。  この後、山形市内を歩いて、炎天下でまた熱中症になるのも怖い。  でも着いたのは、山形駅の裏側のほうだった。へなへな〜。  とりあえず今回の旅が、ここで終了。  とくに酒田と、庄内平野の田園風景が気に入った。  行く先々で乗ったタクシーの運転手さんにも恵まれたのだが、最後の 最後で横浜ベイスターズの投手陣のようにフォアボールの連続の人だっ たけど、悪い人ではなかった。  悪ければ、とっくに乗り換えている。  午後4時48分。山形駅から山形新幹線つばさ188号東京行きに乗 車。この列車、インターネットの「乗り換え案内」に出てこなかった列 車た。臨時列車だったようだ。平日でも臨時列車って出るんだ。  そろそろサクランボの季節だから、増発するのかな。  昼食代わりに、山形駅のビルの地下で買った照り焼きミルフィーユか つサンドに、ラ・フランスジュース。  薄く切られたかつサンドが、けっこういい味だった。

 満腹したら、旅の疲れがドッと出て、福島駅で新幹線やまびこに連結 したのも知らずに、グースカピー。  午後5時48分。終点、東京駅に着く。  午後6時。自宅に帰らず、「Shizen カフェ」に直行。  ここで娘&孫と待ち合わせしたからだ。  2階を上がってきた孫姉が「カッカー! ジッジー!」と叫びながら 突進してきた。  この瞬間がたまらない。

<おすすめのお店> 「Shizen カフェ」 住所:渋谷区千駄ヶ谷2-28-5 電話:03(3746)1334 営業時間:11:30〜20:00 定休日:無休 備考:盆栽ショップの2階。秋田料理。

 午後8時。帰宅。  最後の2日間は炎天下に悩まされたが、けっきょく一度も傘を差すこ となく、完了。  本当に私は類まれなる晴れ男のようだ。  でも晴れ過ぎは、やめてくれ〜。

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