2月26日(日)

 午前7時。熱海は雨。
 もちろん朝から温泉に入る。
 温泉の大きな窓越しに降る雨も風情なり。
 庭の梅も満開。
 30個ほどの花を咲かせている。
 雨に濡れる梅の木が美しい。

 38度のぬるま湯で約1時間たっぷり。

 午前8時。テレビを見ながら、うとうと…。
 何度も目が覚めては、うとうと…。
 まいったなあ。睡眠薬を飲まされたみたいに何度でも眠れる。

 いかんなあ。そろそろ井沢どんすけと石川キンテツが熱海に着いてしまう。
 どうも井沢どんすけと石川キンテツだからあわてる気がしない。
 だからよけい何度でも眠れてしまう。

 午後12時。もうダメだ! このままだとふたりが熱海駅に着く!
 雨の中、熱海駅まで歩いていく。

 午後12時15分。駅近くの喫茶店「藍花(あいはな) 」へ。
 サンドイッチセットにコーヒー。
 井沢どんすけと石川キンテツが熱海に着くまであと30分しかない。
 必死に食べる。
 インプラント治療中で左側で食べてはいけないので、時間がかかる。
 井沢どんすけたちのために急がないといけないのも何だか悔しい。
 でも何度も寝てしまったのは自分だ。

 午後12時45分。熱海駅へ走る。
 まもなく井沢どんすけと石川キンテツが到着!
 はっはっは! 来た! 来た!

 何か熱海に違和感のある顔たちだ。 「熱海、近いっすねー!」 「あっという間に着いちゃいましたよ!」 「だから熱海は近いっていっただろ!」  熱海駅前平和通り商店街を歩き、「一楽」で白玉ぜんざいを買う。  コンビニに寄って買い出し。 「えっ? 何だと? 井沢どんすけ、日帰りなの?」 「ええ! きょうじゅうに帰れれば、最終でもいいんで…」 「そういうことは最初にはっきりいうように!」  午後1時30分。熱海の温泉家へ。  熱海の家初登場の井沢どんすけ、石川キンテツが驚きまくる。 「うわ! うわ! 日本旅館みたいだ!」 「ひええええっ! お風呂がプールみたいだ!」 「ひ、ひ、広〜〜〜い!」  プラズマテレビで、『桃太郎電鉄16(仮)』のテスト・プレイ開始。  ワイド画面でゲーム画面が横に広がるので、ちょっと困る。  字幕入りにしても、タテが短い。 「どうせおまえたちのプレイは、上下が少しぐらい切れてもゲーム展開に影響でない だろ!」 「たぶんそうだとおもいます!」 「だったら早く始めたほうがいいんじゃないか?」 「そっすね!」

 井沢どんすけと石川キンテツの会話。 「井沢どんすけサン! 今年初めての『桃鉄』のテスト・プレイですね!」 「そうだなあ! 今年もこの季節が来たな!って感じだなあ!」 「井沢どんすけ! いつもの季節より3ヶ月も早い進行だよ!」 「そうですよね! 最初のテスト・プレイっていつもゴールデン・ウィークぐらいで すよね?」 「ひょっとすると今年のゴールデン・ウィークは、チューニングの最終局面に入って いるかもしれない」 「は、は、速〜〜〜い!」  また今年も最初の目的地に井沢どんすけが着く! 「やっやっやっや…! 井沢どんすけサンって、毎年最初のテスト・プレイのときの 最初の目的地、絶対入ってますよね!」 「えへえへえへっ! いつもテスト・プレイのときは調子いいんだよなあ!」  石川キンテツについていた貧乏神がゲスト・ボンビーに変身! 「えっ? 何だこいつ! えっ? えっ?」 「ゲスト・ボンビーだよ!」 「名前だけ聞くといいことしてくれそうじゃないですか、さくまサン!」 「そうだよ。いいことしてくれるんだよ!」 「ゲスト・ボンビーなのに?」  その1分後。 「やっやっやっや…! さくまサン、これ、ひ…、ひどいじゃないですか!」 「何言ってんだよ! いいことしてくれてるじゃないか!」 「ボ、ボ、ボク以外の人にいいことしてるんすけど…」 「そのとおり〜〜〜!」 「えへえへえへっ! ゲスト・ボンビー、カモ〜〜〜ン!」 「やっやっやっや…! ほんと、むかついてきましたよ!」  ヒントはここまでかな。  その後もふたりは我が家自慢の温泉に入ることもなく、『桃太郎電鉄16(仮)』 に没頭し、お菓子、おせんべいを食べまくる。  きょうの笑いの神様は、石川キンテツのほうに降りてきているようだ。  季節は、12月。 「石川キンテツ! その赤マスはいま無料キャンペーン中だよ!」 「えっ? ほんとですか! 信じますよ!」 「テスト・プレイ中、私がほんとのことを言うわけが…、あっ!」 「さくまサン! 信じて入っちゃいましたよ〜!」 「はっはっは! テスト・プレイ中の新しいイベントはおまえたちの反応を見るのが 仕事だから絶対ほんとのことは言わないよ!」 「やっやっやっや…! 持ち金マイナスになっちゃいましたよー!」  そして…。  井沢どんすけが鹿児島に到着!  おいどんを手に入れる。  しかし!  翌月、鹿児島の下の☆印カード売り場にいた石川キンテツが特急カードでおいどん を奪い、東京方面に向かって激走する!  怒った井沢どんすけが、あっちいけカードで貧乏神を石川キンテツに飛ばす。  珍しいおいどんと貧乏神の夢の共演となった。 「やっやっやっや…! これって珍しくないですか?」 「珍しいよ。この場所ならまだ『桃太郎電鉄15』のマップのままだから、デジカメ しておこう!」

 さらに…。  石川キンテツの貧乏神withおいどんは、貧乏神がキングボンビーに変身してしまっ た!  これは珍しいキングボンビーwithおいどんだ!

「やっやっやっや…!」 「これはすごい! これもデジカメしよう!」 「えへえへえへっ! 石川キンテツ、やるなあ!」  最後は…。  石川キンテツのキングボンビーwithおいどんは、ボンビラス星に行ってしまうので あった。  この画像もお見せしたいところだけど、また今回も微妙にボンビラス星のデザイン を変えているので撮影は出来るけど、公開できない。  いやはや、きょうの石川キンテツ、絶好調!  ゲームのほうは終始、井沢どんすけがリードしたものの、10年間で井沢どんすけ が総資産約100億円、石川キンテツが約70億円で、いつものようにどっこいどっ こい、どっこいズ!  テスト・プレイは快調!  ゲスト・ボンビーも、チューニングを変えればいい程度で基本的にはOK!  ほかにも井沢どんすけからの大きなクレームはなく、非常に素晴らしい出足。  でも今回もゲーム後半に、大きなイベントが固まっているから、次のテスト・プレ イではふたりに泊りがけで来てもらわないと困る。  午後6時30分。東京から嫁が到着して、そのまま私、嫁、井沢どんすけ、石川キ ンテツの4人で焼肉の「壽SUMI」へ。

 壺づめカルビ、ジュージュー!  ネギたん塩、ジュージュー!  野菜、ジュージュー!  石川キンテツのしょっぱい話を聞いては…。  壺づめカルビ、ジュージュー!  ネギたん塩、ジュージュー!  みの、ジュージュー!  ステーキ、ジュージュー!

 このお店の壺づめカルビは、絶対おすすめ!

<おすすめのお店> 「壽SUMI」 住所:熱海市中央町6の10 電話:0557-81-2987 営業時間:17:00〜26;00 定休日:水曜日 備考:壺づめカルビ。

 午後8時。井沢どんすけ、石川キンテツを熱海駅で落として、そのまま温泉家に戻 る。  さっそくきょうのテスト・プレイで出たチューニングの直しを始める。  井沢どんすけからクレームはなかったものの、新登場の名産怪獣を大幅に内容を変 えようとおもう。  この変更はしばらくずっと悩みそうだ。  もちろん、今夜も温泉でアイスクリームを食べる。  お風呂にはやっぱりモナカアイスがいいな。

ふたりの残骸

 
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