9月14日(火)

 本日、怒涛の「仙台食い倒れ日帰りツアー!」。

 毎年、土居ちゃん(土居孝幸)の『桃太郎電鉄』のイラストの仕事が終了すると、
京都か、博多のイカか、仙台に仙台牛を食べに行くことになっている。
 今年は、『桃太郎電鉄USA』で、全編新作イラスト400枚以上を描いた重責か
ら解放された喜びか、土居ちゃんは京都「ます多」に行き、ハウステンボスの前後に
博多でイカを堪能した。
 残るは、仙台牛である。
 喜びのグランドスラムだ。

 だから、これから怒涛の「仙台食い倒れ日帰りツアー!」

「土居ちゃんさあ! お昼過ぎに仙台に着いて、ずんだ餅を食べて、仙台牛を食べる
だけなら、比較的楽チンな日帰りツアーになるんだけど…」
「牛タンは?」
「牛タン!」
「せっかく、仙台行くんだからねー。牛タンも食べないとねー!」
「土居ちゃん、本気で牛タン食べる気だ!」

 午前10時。嫁と、東京駅の「資生堂パーラー」へ。
 サザンオールスターズのベーシスト&ウクレレ伝道師・カズ坊(関口和之)がすで
に到着していた。

「カズ坊(関口和之)! 仙台に着いたらすぐ牛タン食べるって、知ってた?」 「ええ~! ほんと~!」 「どうしても土居ちゃんが、牛タン食べるって聞かないんだ!」 「ええ~! いま、トースト食べちゃった…!」 「そりゃ、大変だ!」  高円寺の整体のお兄ちゃん・梅津実くん、到着。  午前10時56分。土居ちゃん、柴尾英令くんは新幹線に直行。  東北新幹線はやて11号に乗車。

「怒涛の仙台食い倒れ日帰りツアー!」参加者は、私、嫁、土居ちゃん、カズ坊(関 口和之)、柴尾英令くん、梅津実くんの6人。  いずれ劣らぬ「肉自慢」の選手たち。  午後12時37分。仙台駅で下車。

「速いねー! 仙台は近いんだね!」と、土居ちゃん。  新幹線はやてのせいで、1時間41分。  昔は、4時間以上かけて、東北本線で仙台まで来たものだ。  午後1時。国分(こくぶん)町の牛タンのお店「べこ政宗」へ。 「べこ政宗」!  おもしろい名前でしょ?  仙台の牛タンのお店としては「伊達の牛タン」「太助」「喜助」といったところが お勧め。でも今回は、ネーミングのおもしろさで「べこ政宗」に挑戦。味も評判がい い。

 塩みそハーフを、6人前注文!  とろ牛タンのにぎり寿司も、6人前注文!  三陸沖の海苔をつかったとろろも、6人前注文!  それ行け、やれ行け!  絶対、お店の人には、大学の相撲部の同窓会だと思われてるんだろうなあ!と言い ながら、食べる、食べる!

 いまだに仙台の牛タン事情は、好転していないようで、きょうも、何種類か品不足 による売り切れが何品もあった。  まだまだ狂牛病の影響は、残っているのだ。  私はいつものように、ご飯を残す作戦を実行したんだけど、麦飯がおいしくて、さ らにとろろを入れると、ご飯が進む、進む。とっても危険。  これからまだ200メートルハードルのように、次々に食べなきゃいけないハード ルが待っている。  まるで「ぺろり!」という擬音が発せられたかのように、食事終了。 「うまいね!」 「おいしいね!」 「牛タンカレーも食べてみたかったな!」 「品切れじゃなければ、とろ炙りのにぎり寿司も食べてみたかったなあ!」  無敵の胃袋を持つ人々…。 「次は、どこに行くのかな? 青葉城?」と、土居ちゃん。 「ずんだ餅だよ!」 「ずんだ餅? きついなあ!」 「だから、土居ちゃん、牛タンやめて、ずんだ餅と仙台牛だけにしようって言ったじ ゃないかあ!」 「うーーん。そうかあ! ハハハ!」

<私がもう一度行くためのメモ> 「べこ政宗」 住所:仙台市青葉区国分町2の14の9 電話:022(2125)168 営業時間:11:30~14:00      17:00~24:00 定休日:無休。 備考:牛たん寿司

 午後1時。地元の呼び方でいうと、大町西(おおまちにし)公園の「源吾(げんご) 茶屋」へ。住所は、桜ヶ岡公園になっているのに、タクシーの運転手さんは知らない。 「西公園」が、呼び名らしい。

 ずんだ餅を食べたことのない人、ずんだ餅を食べたけど、おいしいと感じなかった 人は、この「源吾茶屋」のずんだ餅を食べてから、ずんだ餅がおいしいか、おいしく ないかを論じてほしい。  そのくらい、ずんだ餅を感動できるお店だ。 『桃太郎電鉄』のずんだ餅屋の収益率が、このお店で食べてから、ず~~~ん!と跳 ね上がったくらい、ずんだ餅がおいしいお店なのだ。  梅津実くんが、大きなお腹をさすりながら、「ボク、お餅大好きなんですよー!」 という。  でも全員が「そーでしょーーー!」。「見るからに!」と返す。 「どのくらい食べるんですか?」 「お雑煮なら、20個くらい…」 「20個!」  鋼の胃袋術師。 「うっ。大きいな、これ!」と、土居ちゃん。 「だから、大きいから、牛タンを食べずに!って言ったでしょ?」  ところが、梅津実くんが「そうですか? これはたいして大きくないですね!」と 答える。 「うそ~~~!」

 ずんだ餅は、枝豆の風味がぷうんと匂う、なめらかな味だ。  きょうはお店の人のお勧めで、ごま餅も食べた。  これもまた、おいしい。  お餅のやわらかに、つるん!と3個のずんだ餅と、ごま餅が、抵抗無く胃袋に吸い 込まれて行った。 「ハハハ! 牛タンのあとなのに、食べられちゃうね!」 「あずき餅も食べたかったなあ!」  いつもなら柴尾英令くんが目立つはずなのに、梅津実くんがいると影が薄くなるの だから、すごい。上には、上がいるものだ。

<私がもう一度行くためのメモ> 「源吾茶屋」 住所:宮城県仙台市青葉区桜ヶ岡公園1-1 電話:022-222-2830 営業時間:11:00~17:30 定休日:無休(悪天時休) 備考:大町西公園

 短時間であちこち回らないといけないので、食べ終わるや、次に向かう。  お約束で、「わっ! しまった!」と土居ちゃんが「源吾茶屋」にデジカメを取り に戻る。  土居ちゃん、柴尾英令くんは、旅先に物を忘れてくる両横綱である。体重も。  いや、きょうは梅津実くんがいる。  午後2時30分。青葉城址へ。  仙台城(青葉城)は、伊達政宗が徳川家康を恐れて、天守閣を作らなかったお城だ。 それでも当時、かなり勇壮な山城だったらしい。いまお城は消失してしまって、石垣 と魯がちょっとあるだけ。  そのわりに、仙台でいちばんの観光地になっている。  有名な伊達政宗の馬上姿の銅像が、シンボルだ。

「あっ。この銅像、土居ちゃんの絵で見たことがある」と、カズ坊(関口和之)。 「でもね。実は土居ちゃんがこの銅像を見るの、きょうが初めてなんだ!」 「えっ! 『桃太郎電鉄』で、何度も描いているよね!」 「そこが土居ちゃんのすごいところで、写真を見ただけで、縮尺や雰囲気を見て来た かのように描けるんだ。だから私は、てっきり土居ちゃんがこの銅像を見たことがあ ると思い込んでいたのだ。ねえ、土居ちゃん!」 「ハハハ! 見るのは初めて!」 「いままで何回ぐらい描いているんだろうね!」

 空が広い。  青葉城址から見える景色は、遠く太平洋まで見える。  ふだん高い所が嫌いな私でも、気持ちいい。

「あいかわらず、天気いいですよね!」と、土居ちゃん。 「うーーん。朝、仙台は雨降ってたみたいだよ!」 「さくまサン、来たから?」 「もう否定しない。はっはっは!」  午後3時。伊達政宗の銅像の近くに「荒城の月」の歌碑と、作詞した土井晩翠(ど いばんすい)の銅像があって、1日3回、スピーカーから『荒城の月』が流れるそう だ。  11:00  13:00  15:00  ちょうど、いまから流れるため、観光客の人たちが、座って、待っていた。  午後3時をちょっとすぎたあたりで、スピーカーから『荒城の月』が流れ始めた。 メロディだけではなく、歌まで入っている。  すると、座って待っていた観光客のみなさんが、すっくと立って、いっせいに歌い だしたのには、ちょっと驚いた。

 青葉城資料館へ。  専用シアターで、仙台城(青葉城)と城下町を復元するCGを鑑賞。  ちなみに、仙台城が正式名称で、青葉城は、愛称。

 午後4時。青葉城資料館の脇で、ずんだシェイクを売っていた。

 問答無用で「食べよ!」と、土居ちゃんが全員にずんだシェイクを振舞う。  本当に、食べっぱなしである。

 午後4時30分。広瀬通りの一番町へ。

 そういえば、さくまにあの里本サカルくんから、メールが来ていた。

京都市・里本サカル ―――――――――  なんと! 明日は私の故郷仙台ですか!  …北日本(北海道・東北)編はまだまだ先でしょうから、今回の目的はやっぱり 「大胡椒」ですか?(笑)

 その通り!  いま、ステーキの「大胡椒(だいこしょう)」の前の喫茶店で、予約した時間まで、 待っているのだよ。

 午後5時30分。「大胡椒(だいこしょう)」へ。 「えっ? カズ坊(関口和之)は『大胡椒』初めてなの?」と、土居ちゃん。 「土居ちゃんは、何回か来てるの?」と、カズ坊(関口和之)。 「うーーん。3回、4回? けっこう来てるな! ハハハ!」 「土居ちゃんは、このお店大好きなんだ!」 「このお店に4回も来て、青葉城は初めて?」 「うっ。ハハハ!」  いつものように、何杯もお代わりしたくなるようなサラダを食べて、あとは、ヒレ 肉と、ロース肉の怒涛の攻撃を、全員でなんなく撃退して行く。

 ついでに、写メールで井沢どんすけに、お肉のアップと、曽我ひとみさん(柴尾英 令くん)のアップ写真を送ってあげる。  井沢どんすけは、どうも高級料理になると誘っても、仕事で来れなくなる。

「待ってました!」  ガーリックライスの海苔巻きが到着。  おいしいお肉だけなら、日本じゅうに何10軒とあるが(そんなに行くな!)、 ガーリックライスの海苔巻きが出るのは、ここだけ。  これが食べたくて、ここまで来ているといっても、過言ではない。

<私がもう一度行くためのメモ> 「大胡椒」 住所:宮城県仙台市青葉区一番町4丁目3-18 電話:022-224-3988 営業時間:17:00~22:00 定休日:日休。 タクシー:広瀬通り一番街の角。

 午後7時30分。仙台駅地下の「エスパル」へ。  ここで、お土産を買いまくる。 「べこ政宗」の出店があったので、みんな牛タンを買っている。  私と嫁は、女川の笹かまぼこを買って、みんなにも勧める。  仙台名物駄菓子も勧める。  仙台駅地下の「エスパル」くらい充実したお土産品売り場はない。  午後8時24分。東北新幹線はやて28号に乗車。  疾風怒涛の仙台食い倒れツアー、全工程終了。

「何か、1泊したような気分なのはなぜなんだろうね?」 「食事の回数が多いからじゃない?」と、カズ坊(関口和之)。  途中で、札幌開発スタッフから「『桃太郎電鉄USA』のSONYの承認が取れま した!」との吉報が届く。 「おお~~~! やったあ!」 「すご~~~い!」 「やるなあ! 札幌開発スタッフ!」  パチパチパチ! パチパチパチッ!  SONYの承認が取れたということは、ゲーム完成!  毎年、何回かSONY側から、直しを要求されるのに、今回はゼロ!  まるで、柔道でぜんぶ1本勝ち、判定ゼロで、勝ち進んだみたいだ。  これは快挙だ!  しかも、ぜんぶ1本勝ちのおかげで、12月発売が、11月中の発売が濃厚になっ て来た。  世界広しといえども、発売が延期になるゲームが延期になることがあっても、発売 が早まるのは、うちのチームくらいしか無いだろう。  自分たちのことながら、すごいことだ。  午後10時8分。東京駅に到着。  午後10時30分。帰宅。  充実の一日。  やっぱり桃太郎チームのエネルギーは、お肉だ!

 
さくまNEWS


●ハウステンボス『桃太郎電鉄モバイルラリー!』は、7/17から11/7まで開催中! NEW!

●ハドソンHPに『桃太郎電鉄USA』のページができました! NEW!

携帯着メロ、はじめました!
インデックスさんの携帯向け着信メロディ配信サイト「えらべるJ-POP」で
さくまあきらがお勧めする「お父さんのためのJ-POP」を配信しています。
【i-mode】iメニュー>メニューリスト>着信メロディ/カラオケ>
J-POP/インディーズ>えらべるJ-POP>お父さんのためのJ-POP
【EZ】トップメニュー>音・画像をゲット>着信メロディ>総合>
えらべるJ-POP>お父さんのためのJ-POP
【Vodafone】ボーダフォンライブ!>メニューリスト>着信メロディ>
J-POP・洋楽>J-POP・インディーズ>えらべるJ-POP>お父さんのためのJ-POP

●『桃太郎電鉄12~西日本編もありまっせー!』は、絶賛発売中!

●井沢どんすけ渾身の一冊!公式ガイドブック『大金持ちになるための桃太郎電鉄12
西日本編もありまっせー!』(集英社)も、絶賛発売中!

●『桃太郎電鉄負けない戦術』(宝島社)、絶賛発売中!

●東京谷中・妙泉寺にて、「貧乏神が去る像」公開中!
 お寺だけでしか買えない「貧乏神が去る像」をぜひ!

●「貧乏が去る(猿)像・カラー版」はコナミスタイルでも購入できます!

●四国高松の鬼無駅ホームにて、土居孝幸オリジナル原画による『桃太郎電鉄』の宣伝
看板公開中!



-(c)2004/SAKUMA-