4月21日(水)

 午前9時30分。嫁と、並びの喫茶店「らぴす」サンで、モーニングセット。 
 きょうもいい天気だ。
 すでに気温は、21度。
 湿度も25%と、風も心地いい。
 こんないい天気の日に、何も北国に旅立たなくてもいいような気もする。

 午前10時30分。高円寺の整体さんへ。
 先々週の長野県高遠(たかとお)町で、最悪だった右膝も、整体のお兄ちゃんの
ゴッドハンドで簡単に直してもらった。

 午後12時。高円寺駅へ。
 中央線に乗車。

 午後12時50分。東京駅へ。
 早く着きすぎた。
 新幹線はやての発車時間まで、まだ1時間もある。
 私はせっかちなので、発車ギリギリでドギマギするのがイヤで、つい時間に余裕を
持って行動するので、早く待ち合わせ場所に行ってしまうことが多い。

 駅構内の喫茶店で、ティラミスに、コーヒー。
 嫁は、ハンバーグの乗ったワンプレート・ランチを半分。
 意外に、このハンバーグがおいしかったりした。
 
 本屋で時間をつぶしたり、ホームで駅弁の新製品を物色したり。
 おっ! 何だこれ!
「駅弁スイーツ」?
 和菓子の6個入り?
 正しくは「駅弁すぃーつ」の表記?
 買おうかなあ? どうしよう。
 さっき、ティラミスを食べたばかりだからなあ。
 でも、刑事さんが牛乳とパンで張り込みをするように、私は旅に出たら、甘いもの
を食べるのが、仕事(ほんとか?)だ。
 迷わず買う。

 午後1時56分。八戸行き、はやて・こまち17号に乗車。
「駅弁すぃーつ」を食べる。

 梅葛まんじゅう、一福団子(いっぷくだんご)、アロエ葛まんじゅう、ごまゆべし、 姫きんつば、ブルーベリー葛まんじゅうが入っている。  そうか。このスイーツたちは、「大人の休日」、「幸福弁当」、「東京弁当」、 「極附(きわめつき)」などに入っているお菓子オールスターズだったのか!  同時に、駅弁の宣伝になっている。  うまいこと考えたもんだね。  車中、『桃鉄研究所』の原稿執筆。  車窓からの景色を眺めながら仕事できるなんて、最高に幸せだ。  ゲスト・ボンビーのアイデアがひとつ浮かんだ。    う〜ん。沿線にまったく桜が見えないなあ。  ついこの間まで、福島あたりにいたはずなのに…。  We will soon arrive at SENDAI!  新幹線特有の癖のあるイントネーションのアナウンスがあって、新幹線は仙台駅に 近づいている。  仙台あたりは、もうすっかり桜が散ってしまっていた。  古川駅、くりこま高原駅、一関駅、水沢江刺(みずさわえさし)駅を通過。  そろそろ、北上駅だ。新幹線の右側の北上川沿いに、大量の桜が咲き誇っているは ずなんだけど、あれ? あんなに遠くの川岸だったかな。  しかも、ちりちり、散り始めだ。  午後4時55分。八戸駅に着く。  在来線へ乗り換える。  ううっ! 予想はしていたけど、寒い。  さすがにこの時期に、アロハ・シャツでは、寒すぎる。

 午後5時7分。函館行きスーパー白鳥17号に乗車。  この列車の座席には、パソコン用のコンセントがついているので、私は快適にお仕 事。  景色が、だんだん広く、大きくなっていく。  列車の左側のはるか遠くに、山頂に雪をたくさん乗せた山が見える。  八甲田山かなあ?    野辺地(のへじ)を過ぎて、右側に陸奥(むつ)湾が見え始めたあたりで、アロハ を脱いで、トレーナーに着替える。  青森駅に着いたら、もっと寒いはずだからだ。  陸奥湾に沈もうとしている夕陽がきれいだ。

 こんなにいい天気なのに、明日の天気予報は、雨。  明日は弘前(ひろさき)まで、桜を見に行きたいのに、困ったなあ。  午後6時5分。青森駅で下車。  ひょうううううっ。ぴゅうううううっ。  さ、寒い…。  風が冷たい。

 駅前からタクシーに乗り、運転手さんに「みそカレー牛乳ラーメンって、知ってま すか?」と聞く。 「何ですか、それ?」  知らないようなあ…。。  青森のことを調べていくと、ぽつぽつと話題に出るラーメンのことだ。  ただ青森名物なのかどうかは、怪しい。  午後6時30分。ホテル青森へ。

 コンピュータ接続が出来るというので、このホテルを選んだんだけど、繋がらない。 フロントに電話して、コンピュータに強い人に来てもらう。  専用のデバイスをインストールしないと、つかえないそうだ。  インターネットを繋ぐことができるホテルが増えたのはいいけど、ホテルによって やり方がまちまちなのが困る。  LANケーブルの接続に、1000円取るホテルもあれば、無料でサービスしてく れるホテルもあれば、持参のコードを差し込むだけでいいホテルもある。  今回も、何をどう、接続してくれたのか、よくわからない。  午後7時。ホテルから、青森駅方面へでかける。  またタクシーの運転手さんに「みそカレー牛乳ラーメンって、知ってますか?」と 聞く。 「ええっ? えっ? 味噌に、カレーに、牛乳? 何ですか、それ?」  やっぱり「何ですか、それ?」だよなあ。  またの課題としよう。  嫁と、青森駅近くの「西むら本店」へ。  以前にも、このお店に来たことがある。  やっぱり青森に来た限りは、『桃太郎電鉄』の青森の物件を食べるべきでしょう!  みなさん、これが、じゃっぱ汁ですぞ!

 このお店のメニューには、「鱈(たら)のじゃっぱ汁」と書いてあった。 『桃太郎電鉄』の物件表記も、「鱈のじゃっぱ汁」に変えたほうが、中身を想像でき ていいかもしれない。  じゃっぱ汁をちょっと説明しておく。  鱈のアラと、豆腐や大根、ネギなどの野菜を一緒に味噌で煮込んだ青森の郷土料理 の定番中の定番だ。 「じゃっぱ」とは、津軽地方の方言で意味は「捨てるもの」のこと。  じゃっぱ汁は、タラの内臓やアラなど、「じゃっぱ」=「捨てる部分」を使った郷 土料理だ。タラのほか、白子、大根、ネギ、ニンジン、高野豆腐などを味噌で煮込ん だものだが、タラのアラからにじみ出すうま味が味の主役。野菜が崩れるほど煮込ん だものがうまいと言われている。  おいしいよ。ほんとに。  きょうみたいに、歩いているだけで汗の吹き出るような東京から、寒風吹きすさぶ 青森に来ると、よけい、じゃっぱ汁がおいしく感じられる。  もうひとつの青森名物である「けの汁」も注文する。 「けの汁」も、このお店のメニューでは、「粥の汁」とあった。 「粥(かゆ)」と書いて、「けの汁」?

 お店の人に「けの汁は、何で『粥』という字をつかっているんですか?」と聞く と、「七草粥に似ているから…」との答え。  なるほど、見た目が七草粥っぽいし、具のすべてが、まるで米粒のように小さく切 り刻んであるから、まるでお粥のようだ。 「けの汁」は、大根、人参、こんにゃく、焼き豆腐などを0.5、m角ほどの賽の目 切りにして、ゴボウ、フキ、ワラビなどもこれでもか!といわんばかりに小さく切り 揃えてある。それらを大鍋にまとめて入れてグツグツ煮込み、味噌で味を付けたもの が、けの汁。  その昔、津軽藩の藩祖といわれる大浦為信が南部藩の領地であった津軽を攻め入っ たときのことだ。  ある城を攻めていたときに、戦が長引き、正月を迎えてしまった。  しかもその戦いは、1月7日になっても終わらなかった。  敵方はろう城中とあって、七草粥を作る米もない。  仕方なく、あり合わせの具を小さく切って粥に見立てて作ったのが「けの汁」のは じまりといわれている。   「けの汁」ではなく、「かいの汁」と呼ぶ地方もあるらしい。  青森県には、まだ、煮干しや、昆布、または鶏肉、豚などの出汁で具を煮て、仕上 げにせんべい(南部せんべい)を入れる、「せんべい汁」といった、お椀物がある。  青森県のお隣の岩手県には、はっと鍋、いちご煮というのもある。  秋田県には、しょっつる鍋、だまこ鍋、きりたんぽ鍋もあって、東北地方は、汁物 天国だ。  寒い冬の保存食だから、発達するのはあたりまえだけどね。  私は、じゃっぱ汁。  嫁は、けの汁のほうが、おいしいの判定。  こういう風に、いろんなお椀物を注文して、みんなで採点するのも楽しい。  ほかにも、ホタテのから揚げ、イカのお刺身、ホタテの刺身、ウニの殻つき、うに ・いくら丼などを食べて、大満足。  大根を、ガックラ、ガックラ叩いて切ることから、「がっくら漬け」というお漬物 もなかなか、おいしかった。

「がっくら漬け」。 『桃太郎電鉄』らしい、ネーミングだ。 『桃太郎電鉄』の地方編なら、こういう「けの汁」とか、「せいんべい汁」を何にも 考えずにバンバン出せる。  どうしてもまだ『全国編』では、青森=リンゴ、または、ホタテのイメージを守ら ないといけないので、登場させづらい。 <私がもう一度行くためのメモ> 「みちのく料理西むら本店」 住所:青森県青森市安方1-5-19 電話:017-773-2880  営業時間 : 11時〜14時、16時30分〜22時。 定休日:日曜日。 予約:なるべく予約を 備考:JR東北本線青森駅より繁華街通りを徒歩3分、左折。  午後8時。食後、コンビニで、ビニール傘、ビニールのレインコートを買って、明 日の雨に備える。  奇跡でも起きないかぎり、明日は雨だ。  私が取材旅行をする日は、必ずピーカンになる!の法則も、明日はさすがに崩れそ うだ。  桜見物シリーズの総仕上げとして、弘前城の桜を見に行こうと思っていたのだ。   きょうじゅうに行っていればよかったらしい。  でも花の都合に合わせて、スケジュールを組むのは、大変だよ。  電車で移動しながらでも、仕事のできる私だからこそ可能だけど、誤差1日はさす がに挽回できない。  明日は、ホテルで一日仕事をして、明後日、弘前に行くのもいいかもしれない。  午後8時30分。ホテル青森に戻る。  部屋に着いたら、「横浜VS巨人」.巨人が一挙6点を取って、大逆転したあと。 青森の名物料理に舌鼓を打っている間の出来事だけに、仕方ないか。  昨日あれだけ、素晴らしい勝ち方をしたのだから、またしばしの低空飛行が続くの だろう。  今夜は、『桃鉄研究所』の原稿執筆。  日本じゅうどこにいても、生活ペースはおなじだなあ…。

 
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