11月8日(土)

 明日、日曜日は選挙だ。
 私も行くと思うけど、みんなも選挙行こうね!
 誰に投票してもいいから、行こう。

 少なくとも、テレビの街頭インタビューで「政治なんて、誰がやってもおなじでしょ!」
と、訳知り顔で、自分の無知をさらけ出しているような若者にはなってほしくない。
 あの「政治なんて、誰がやってもおなじでしょ!」といってる若者が、どのくらい政
治について知っているのか、誰か一度みっちり取材してほしいものだ。
 泡沫候補に投票してもいいし、顔だけで選んでもいいし、名前の画数で選んでもいい
から、投票してほしいね。
 まず参加することが、大事だ。
 投票してみると、少しはテレビの選挙速報がおもしろくなる。
 政治のことは、少しずつでもいいと思うんだ。

 午前11時30分。嫁と、谷中(やなか)3丁目のお寿司屋さん「乃池(のいけ)」
へ。

 札幌開発スタッフの川田忠之くん、小坂晃弘くん、田中俊介くん、込山勉くん、読売 広告の岩崎誠と待ち合わせ。  土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くんは、うちの娘、けーむらクンと、東京フォー ラムに「リバーダンス」を見に行っている。 「乃池(のいけ)」は、創業明治35年の老舗のお寿司屋さん。  一人前に2匹の穴子をつかった贅沢な煮穴子寿司が、いつのまにか有名になってしま って、東京で穴子といえば「乃池(のいけ)」と呼ばれるようになった。 私と嫁が、 「乃池(のいけ)」に来るのは、10年ぶりぐらいか。

 とにかく、ほくほく、ほろほろの穴子寿司を、豪快にひとり一人前ずつ食べてしまう! 「ううっ。これ、おいしいですねー!」 「甘ーーい! たれが甘くて、おいしいですねー!」 「札幌には、穴子寿司の専門店なんてないなあ!」 「超にも、穴子寿司の専門店はないよ。ここは本来、お寿司屋さん。なぜか、穴子が有 名になってしまったのだ!」 「おいしいーーー! あっ。また柴尾英令さん、ごめんなさーーーい!をいわないとい けない!」と、岩崎誠。

 食後、谷中(やなか)から、千駄木(せんだぎ)、根津(ねづ)の境界線あたりをみ んなで散歩しながら、谷中1丁目方面に向かう。  根津の、甘味処「芋甚(いもじん)」へ。  店内が満員なので、このお店の名物である、アイスバニラモナカと、小倉アイスモナ カを買って、みんなで食べる。  パリッパリッの皮の食感は、シャーベットっぽいやわらかさの小倉アイスと、相性が よくて、おいしさを何倍にもする。  あまりのおいしさに、みんなで「柴尾英令さん、ごめんなさーーーい!」

 このお店は、創業が、大正元年。  大正元年は、西暦でいうと、1912年。  もうすぐ100年だ。  谷中、根津、千駄木あたりは、住宅街にぽつん、ぽつんと、創業100年以上のお店 が、何気なく建っている。  この「芋甚(いもじん)」は、あのジョン・レノンもよく食べに来たという。 ♪芋 甚(いもじん)、オール・ザ・ピーポー!  すみません。だじゃれが浮かんだので、嘘をついてしまいました。  午後1時。曲がりくねった道のあとは、長い坂を登って、ようやく目的地に。

 10月14日に、「貧乏神が去る像」の除幕式をやった、「妙泉(みょうせん)寺」 だ。  札幌の開発スタッフは、まだ「貧乏神が去る像」を見たことがなかったので、みんな を案内して来たのだ。  おいしいものを食べたい口実に、彼らを誘ったという説のほうが、有力視されている が。  お寺は、1ヶ月以上たったいまも、まだ改築中。  お寺と思えないような立派な外観が、完成しようとしていた。  工事の人たちがちょうど、「貧乏神が去る像」の前で、お昼ご飯のあとのお昼寝をし ていた。

 とても起こす気にはならないので、近くのデニーズへ。  デニーズで、ついついお仕事。  昨日、懸案中だった部分を、川田忠之くん、岩崎誠と討議して、糸口が見つかる。あ とちょっとアレンジすれば、完成形になりそうだ。  午後2時。再び、みんなで「妙泉寺」へ。  せっかくなので、井上住職にご挨拶していこうと思ったのだが、あいにくお留守のよ うだった。  みんなで、「貧乏神が去る像」の前で記念撮影。  もちろん、貧乏神の頭をなでてから、猿をさわって、「貧乏が去る!」と、みんなで 念じる。

 まっさきに、込山勉くんがこの動作を行ったところを見ると、きょうのメンバーで、 いちばんお金に困っているのは、込山勉くんと見た。  あくまでも、推測であるが…。

「妙泉寺」の改築工事は、11月16日には終了するようなので、妙泉寺限定販売の 「貧乏神が去る像」がほしい人は、11月16日以降にしたほうがいい。  このあたりには、きょうも行った煮穴子の「乃池」のほか、根津の鯛焼き屋さん「柳 屋」、「芋甚」などもあって、おいしいもの屋さん地帯なので、散歩がてら来ると楽し い。  午後2時30分。昔の酒屋さんを保存した、下町風俗資料館「吉田屋」へ。  近くにあった明治時代の家をここに移築したそうだ。

「吉田屋」の先の「愛玉子(オーギョーチイ)」へ。 「愛玉子(オーギョーチイ)」は、お店の名前である。  これまた、創業大正年。  と同時に、「愛玉子(オーギョーチイ)」は、このお店のメインのメニューでもある。

 台湾の山ろくに密生する植物の実を、感想させて、半透明のゼリー状にしたデザート だ。  レモンシロップで食べたり、黒蜜で食べたりする。

 私は、「チーアンミツ 500円」を注文する。  いちばんスタンダードな「オーギョーチイ」は、400円だ。  嫁は、カキ氷が上に、トッピングされた「オーギョーチイ」を注文していた。

 不思議な食べ物だ。  前にも一度食べたことがあるけど、前に食べたときはおいしく感じられなかったし、 味も覚えていない。  きょう食べたら、やたらとおいしかった。  今朝、妙泉寺に行くときに、ずっと嫁が、この「愛玉子(オーギョーチイ)」の名前 を何度も口にしていたのだから、おいしいことに間違いはないだろう。  午後3時。ハドソン開発スタッフの川田忠之くんは、私と同様、飛行機がまったくダ メ。  だから毎回、わざわざ札幌から北斗星に乗って、打ち合わせに来てくれている。  きょうも午後4時50分の北斗星に乗るので、そろそろお別れの時間になって来た。 「柴尾英令くんが、『リバーダンス』が終わったら、電話くれると言っていたけど、ま だ公演は終わってないみたいだね!」 「そうですね!」 「これだけおいしいものを食べっぱなしのところに、柴尾英令くんがこっちに来たら、 また何か食べなきゃいけなくなるから、柴尾英令くんが来る前に解散しちゃおうかあ!  はっはっは!」 「はっはっは! そうしましょうか!」  柴尾英令くんに対する冗談半分、愛情半分で、解散することに。

 私と嫁は、東京芸大の前を通って、上野公園の脇を抜け、鶯谷方面へ歩いていく。  途中、小鯛焼きの「桃林(とうりん)堂」の誘惑を振り払い、落ち始めたイチョウの 木々を眺めながら、東京国立博物館まで歩く。

 上野駅近くの大橋を渡り終えたあたりで、柴尾英令くんから電話が入る。

 午後4時。人形町で、土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くん、ポニーキャ二オン勤 務のけーむらクン、うちの娘と、待ち合わせる。  待ち合わせ後、甘酒横丁のジュース屋さんで、土居ちゃん、柴尾英令くん、けーむら クンと、柿ジュース。  娘は自宅に戻り、嫁は、人形町の私の親戚のおばさんの家へ。  お昼に、川田忠之くんと打ち合わせた『桃太郎電鉄U(仮)』のあるイベントの部分 に対して、アイデアが出たことを伝え、柴尾英令くんがアレンジして、たぶんこれで完 成のはず。  いつでもどこでも、うちのチームは、突然仕事をして、ひたすらおいしいものを食べ る。  午後5時。嫁が戻って来て、親子丼のお店として、あまりにも有名すぎる「玉ひで」 へ。  谷中、根津、千駄木のお店は、100年を越す老舗のお店が多かったけど、人形町の 有名なお店となると、スケールが違う。  この「玉ひで」は、創業1760年である。  1760年といったら、江戸時代の『鬼平犯科帳』の頃。  新撰組や、坂本竜馬の時代よりも、はるか昔のことだ。 「玉ひで」は、お昼時になると、いまも毎日、30人、50人と、行列が出来る。 ど の人も、名物の親子丼がめあてだ。  でも本来は、この店の専門は、軍鶏(しゃも)鍋。  きょうは、この軍鶏(しゃも)鍋を食べに来た。  実は、軍鶏(しゃも)鍋を食べること自体、初めて。

 二階の部屋に通されて、軍鶏(しゃも)鍋を待つ。  仲居さんが、底の低い鍋で、少しずつ具を入れて、ネギを入れて、軍鶏(しゃも)を 入れて、軍鶏(しゃも)鍋を作ってくれる。  ぐつぐつ、ぐつぐつ…。  ぐつぐつ、ぐつぐつ…。  ぐつぐつ、ぐつぐつ…。  鍋が煮立ってくる。  見ているだけで、お腹が減ってくる。  軍鶏肉は、モモ、手羽、胸肉、皮、砂肝、レバーなどの部位をつかっているそうだ。  さあ、出来たぞ!  すき焼きとおなじように、溶き卵につけて食べる。

「うめーーー!」  早くも、柴尾英令くんが叫んでいる。 「これは、おいしい!」  土居ちゃんが、いつものように、うなづいている。 「これは、おいしいや!」  けーむらクンも、満足のようだ。  軍鶏(しゃも)肉は、やわらかくて、味も鶏肉より個性が強い。  噛むたびに味が出るのが、軍鶏肉の良さらしいんだけど、おいしいので、ばくばく、 どんどん、食べてしまった。  おいしかったから、この食べ方でいいや。  ネギがおいしかった。  軍鶏(しゃも)のつみれが、抜群のおいしさだ。

 最後は、軍鶏(しゃも)鍋の親子丼。  これは、お見事のひとこと! 「玉ひで」の名物親子丼よりも、おいしいかも。  午後7時。帰宅。  軍鶏鍋の「玉ひで」で、土居ちゃんと、柴尾英令くんから「北海道から、こっち、さ くまサンの移動距離は絶対、疲れていないわけがない!」という忠告を受ける。  日記を調べてみたら、この5ヶ月間で、1週間東京にいた週が、たった1週しかない ことに気づいた。  自分では、疲れていないと思っているのだが、人の忠告は素直に受けることが大事だ。  来週の『桃の陣!西日本オニ退治道中記』の岡山ロケを休んで、しばらく東京で静養 することにした。  だいたい、京都で3週連続で、イノシシ鍋を食べること自体、異常なことはたしかだ。    メール・チェック!  おっ! テツandトモの『桃太郎電鉄12〜西日本編もありまっせー!』のテレビC Mに対する反応が来た。 『桃鉄研究所』でおなじみ、札幌市・にゃんたクンからだ。  さくまさん、こんばんは。札幌市のにゃんたです。  桃鉄のCMを見ました。テツandトモは適役で、印象に残りますね。  惜しいのは30分の放送中に一度しかなかったこと。CM見たさにアニメを見ていた ものですから…。  12月まで「ボボボーボ・ボーボボ」を見続けなければ。  発売まで1ヶ月余り。  今からとっても楽しみです。それでは、また。

 
さくまNEWS

●『桃太郎電鉄12〜西日本編もありまっせー!』は、12月11日(木)発売決定!

●東京谷中・妙泉寺にて、「貧乏神が去る像」公開中!
 お寺だけでしか買えない「貧乏神が去る像」をぜひ!

●「貧乏が去る(猿)像・カラー版」はコナミスタイルでも購入できます!

●四国高松の鬼無駅ホームにて、土居孝幸オリジナル原画による『桃太郎電鉄』の
宣伝看板公開中!

●テツandトモの『桃太郎電鉄12〜西日本編もありまっせー!』のテレビCMは、
12月から放映開始です!

●〜桃鉄15周年記念特別番組〜
「桃の陣!」ー西日本オニ退治道中記ー
 毎日放送・毎週月曜深夜午前1時35分〜50分。
 11月3日より放送スタート!
 主演:陣内智則 共演:バッファロー吾郎ほか毎週アイドル出演!

●バッファロー吾郎『スッごい!おとなの時間』の1コーナーで、
11月1日から『桃太郎電鉄お笑い対決』がスタート!
 毎日放送・毎週土曜日午前0時〜午前1時。


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