5月12日(月)

 午前7時。
 『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』テスト・プレイ。
 70年目に突入。
 身体はしんどいけど、ストレスはまったくない。
 出来に納得がいくことと、本当にバグが出ない。
 信じられないようだけど、70年目まで、ノーバグ!
 前のデータからやり直すということもない。

 まだ5月だよ。
 これが『全国編』ならいざ知らず、『地方編』だからね。
 ハドソンの技術は、本当にすごい!

 午前11時。嫁と、六本木ヒルズへ。

 そろそろゴールデン・ウィークのオープン狂乱も沈静化して、歩きやすくなっ たかな?と思って来てみた。  月曜日だけに、よけい人が少なくて、快適。  案内係のお姉さんのコスチュームの背中が、MAPになっているんだ。  考えてるねえ!  デザインもかわいい。

 グランド・ハイアット・ホテルの脇に、ウエスト・ウォークというのがあって、 そこから入る。

 六本木ヒルズはとにかく規模が大きくて、迷路のようにわかりづらくて、公式 ガイドブックや攻略本が飛ぶように売れている。  私の場合、まず最初はガイドブックを見ないで行く。  せっかく驚きに行くのだから、事前にあれこれ知ってしまうとおもしろくない。  だから、きょうもタクシーの運転手さんに「どこにお着けしますか?」と聞か れても、どことも言えない。  でも、この運転手さんのひとことで、決定的なメインゲートが無いということ がわかる。  まずは、京都で私がよく行く「トーフ・カフェ藤野」を探す。  道の案内板を見ると、ハリウッド・ビューティ・プラザというところにあるら しい。うへっ! まったく正反対だった!  六本木ヒルズは、ひとつのビルではなく、いくつもの高層ビルが忽然と現れて しまった、とにかく街なのだ。  たぶん織田信長の安土城が建ったときも、こんな感じだったんだろうなあ。  しかし、今でもハリウッド・ビューティ・プラザなどと、「ハリウッド」とい う名前を平気でつけちゃうんだねえ。  田舎の商店街が、「○○○銀座」という通りを作るのと、おなじ感覚に思える。  あっちを見たり、こっちを見たりしながら、ハリウッド・ビューティ・プラザ へ。どのビルのドアも、回転式だけど、脇にふつうのドアがあるのがいい。  回転式というのは、上から見ると「米」のようになっていて、人がひとりずつ 入って押して、ぐ〜るぐる開いて行くというやつ。  あれが私は嫌いでね。  後ろからぐいぐい押すやつがいたりする。  病気直後で今よりずっと足が不自由だった頃に、これをやられて、死ぬかと思 ったことがある。私は当時早く歩けないし、タイミングよく出られない。  それと、ひとりずつと書いてあるのに、強引に後ろから入って来て、おなじス ペースにふたりになってしまう危険なやつ。だいたいババアだ。  六本木ヒルズは、ババアの観光客が多いから、回転式しかないビルなら、二度 と来ないつもりだった。さすがによく出来ている。選択肢になっているのはいい。  なかに回転式のドアが死ぬほど好きだという人もいるだろう。  私は死ぬほど嫌い。

 午後11時30分。あれ? ほとんど六本木通りに出てしまったぞ。  何〜だ、最初に停まろうか悩んだ場所の真ん前じゃないか! 「とう富」という大きな看板の「トーフ・カフェ藤野」へ。  オープンカフェになっているけど、一応、店内で食べてみる。

 テレビの撮影クルーが来ていた。  六本木ヒルズは、取材が殺到しているから、営業時間中にも撮影を許可しない といけないから大変だね。『めざましテレビ』と聞こえたような。明日、嫁と私 が映っているかも。  お昼のランチ、デザート付きで、1200円というのを注文してみた。  ぜんぶプラスチックの四角い器で、味噌汁だけ、紙コップ。  この方式のほうが、洗う手間もいらなくて、人件費を抑えることができるんだ ろうなあ。  プラスチックの四角い器の密閉シールが、フィルム状でこびりついていて、開 けづらい。私は片手しかつかえないから、このお店にひとりでは来れないな。  でもちょっと、イラク戦争のときのアメリカ兵の食事みたいだ。  食べては容器を重ねていく。  1200円は、ちょっと値段高いかも。

 デザート無しで、680円か、780円が妥当かなあ。  なんとなく『マネーの虎』で、お金を獲得しそうなコンセプトのメニューだ。  味は、さすがに「藤野」だから、東京の人が食べたらおいしいと思えるレベル だと思う。京都の豆腐に慣れしまった人には、まあまあのレベル。  東京と京都の豆腐のレベルは、いまの阪神と横浜ベイスターズぐらいあるから ね。あっ、また自虐的なギャグを言ってしまった。  デザートの白玉あんみつは、私好み。  でも、午前8時から営業というのは、オフィスで働く人の朝食にいいんじゃな いだろうか。六本木だから、朝まで飲んでた人の朝食にもなるかもしれない。  地下2階へ。  へ〜〜〜、「なだ万厨房」のお弁当が出店しているのか。  アンデルセンのランチは、よさそうだ。  次はここに来てみよう。  必ずありますね。「とんかつの和幸」! 「六本木なんとか食堂」という名前の洋食屋さんには行列が出来ていた。  お店がたくさん入っているのはいい。  梅雨時の雨の日は、六本木ヒルズを散歩しているだけで、運動不足も解消でき る。なにしろ何でもある。  本と雑貨の「ヴィレッジ・バンガード」が入っていたので、つい覗いたのが運 のつき、大量に雑誌と漫画を買い込んでしまった。新しい本屋さんは、品揃えが 違うから、初めて見る本に出会えて、ついついほしくなってしまう。  えっちらおっちら、迷い道くねくね歩いて行くと、麻布十番側の六本木トンネ ルの脇に出た。ずいぶんおもしろい所に出たもんだ。

 まるで映画のラストシーンで、悪の要塞が爆破する寸前、偶然に洞窟から出ら れた海岸みたいだ。  建物は、博多のキャナルシティによく似ている。  六本木ヒルズは巨大すぎて、どこから撮っても全体が写ることがない。  麻布十番側の六本木ヒルズの「TSUTAYA」へ。  先日というか、北陸旅行の前に「アマゾン」に注文していた『アパートの鍵貸 します』やマリリン・モンローの映画の監督として知られるビリー・ワイルダー 監督の「ビリー・ワイルダー・コレクション」がいつまでたっても届かないなと 思ったら、「もうしわけございませんが、在庫が切れて…」という通知が2〜3 日前に来た。  マーフィィ―の法則ではないが、注文したとたん、渋谷の「HMV」で見かけ たり、ほかのお店でも見かけてしまうものだ。しかも在庫切れと知ってから、渋 谷の「HMV」に行ったら、売り切れと来たもんだ。  そういうもんだよねえ。  というわけで、知る限り最後の砦だった六本木ヒルズの「TSUTAYA」 で、購入できてホッとひと息。ついでにローリング・ストーンズの『ハイド・パ ーク・コンサート』なんぞも買ってしまう。  今は何でも思い出がお金で買えたり、借りたりできてしまう時代だねえ。  最近ほとんどの思い出を取り返してしまったような気がする。  午後1時。帰宅。  喫茶店「らぴす」サンで、コーヒーを飲んで、いよいよ『桃太郎電鉄12(仮) 〜地方編』のノンストップ・テスト・プレイ!  午後5時。80年目に到達!  あとちょっとで、総資産10兆円突破!というときに、なんと! スリの銀次 に持ち金6兆円を奪われた!  6兆円だよ! 6兆円!  六本木ヒルズだって建てられそうな、6兆円だよ!  やっぱりいちばん強いのは、スリの銀次だ。 『地方編』は、全部で161駅あるんだけど、本日めでたく全駅踏破!  今回あといくつかになると、残りの駅を教えてくれるようにしたのだ。  もちろんプレゼントくれるよ。  あと6駅とか言われると、もうムキになって、新幹線カードつかって、塗りつ ぶしたくなってしまうものだ。最後のほうなんか、目的地に入れる数だったけど、 残りの駅のほうに入ってしまったよ!  このイベントは、30年目以降とか、50年目以降の楽しい目標になるねえ。  って、どんどん事細かに、内容バラしていないか?  けっこう意識が朦朧として来ているから、まったく歯止めが効かなくなってき ているのは確かだ。  どっちみち、『桃太郎電鉄』の場合、いくらバラしたところで、実際にプレイ してみないと実感が湧かないしね。  真犯人やラスト・ボスがいるわけでなし。  だったら、もっと内容言ってしまってもいいような気がする。  おっとっと。少数名、ひやっとした人たちがいたような気がしたので、また日 を改めて、ちょびちょびと…。  午後6時。嫁は、菅沼真理(通称:すがねまチャン)さんとおでかけ。  私は、六本木ヒルズで買ってきた「地雷也(じらいや)」の天むす弁当と、飛 騨牛のおにぎりで夕食。  この天むす弁当はおいしかったよ。  シイタケやしめじの味がいい。  栗も入っていて、実においしい。  また買いに行きそうだ。  食後も、もちろん、『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』のテスト・プレイ。  午後10時。ついに90年目に到達!  毎年の収益額は、3995億円。  4000億円まで、あと一歩!  でもこんなにもらっても、もう買う物件や、増資できる物件がほとんどない。 頭打ち状態。いくつかの物件の値段をもう少し高くしてもよさそうだな。  持ち金がまた3兆円と、スリの銀次が怖い金額になって来た。  つくづくCOMキャラが買った農林物件が憎い。  よっぽどキングボンビーは、農林物件も売ってしまえるようにしようかとも思 ったけど、あれがないと、キングボンビー喰らったあとに復活の目が途絶えてし まうからね。  あともうちょっとやって、明日は99年まで行くぞ!  でないと、明後日にはまた新しいロムが届いてしまうからだ。  だから、あせってこんなにノンストップでやっているのよ!  あっ、出た! 「グェッヘッヘ! キ〜〜〜〜〜ング・ボンビ〜〜〜!」

 

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