1月6日(月)

 今朝、読み終えた『愛と殺意の津軽三味線』(西村京太郎・中央公論社)も、
なかなか新趣向でおもしろかった。
 しかし何で1ヶ月に2冊も3冊も書けるんだろうなあ。
 1年に1冊なら、私も推理小説を書いてみたいと思うけど、小説家は量産しな
いと認知されないからなあ。

 午前11時30分。ヤサカタクシーの宮本さんに迎えに来てもらって、七条堀
川のうどん屋さん「大阪屋」へ。
 今年の京都グルメのテーマは、カレーうどん屋さんと決めた!
 昨年暮れに行った下鴨の「しみず」がおいしかったからだ。
 と同時に、京都にはカレーうどん自慢のお店がけっこう多いから。

「大阪屋」はふつうの町のちょっと大きめなうどん屋さん。
 肉カレーうどん 500円を注文する。
 京都の人は、ご飯といっしょにカレーうどんを食べる傾向があるというので、
ライスの(小)も注文する。

 お店の壁には「元祖はんなりカレーうどん」とある。

 へ〜、麺は意外と細いんだなあ。 「はんなり」どころか、実にやわらかい。ちょっと根性無さ過ぎ。  でもお出汁が、おいしい!  緑色のネギが、ぴりぴりと辛くていい。 「おおー! からい! からい! ひー! ひー!」と言いながら食べるのが、 カレーうどんのいいところだなあ。  ご飯を口に含んで、カレーうどんのお出汁を飲む。  本当は、ご飯をカレーうどんのなかに、ぶっこんで、がっがっがっ!とかき込 みたいんだけど、まだ左手が自由に動かない。  味としては、「しみず」のほうが圧倒的にいいけど、街中にある立地も考える と「大阪屋」も捨てがたい。 「しみず」は、場所がわかりづらい。  午後12時15分。食後、祇園で、娘に頼まれていた物を買い、そのまま一乗 寺(いちじょうじ)へ。叡山電鉄一乗寺駅の近くの本屋さん「けいぶん社」に行 く。 「けいぶん社」といっても、『仮面ライダーの怪人100人』みたいな本を出版 しているところではない。  オーナーが趣味で好きな本だけ置いて売っているお店だというので来てみた。  来てみて、なるほど、これは噂以上に、オーナーの趣味が前面に出たというか、 わがまま放題のお店だ。

 アンティークの金銭登録機が置いてあったり、雑貨も置いてある。  美術品、写真集の類が多く、ゆったり本を並べてある。  かつて30年ほど前に、私や嫁が買ったような本が、ずらりずらりと並んでい る。まるで蒸気機関車の倉庫みたいな本屋さんだ。  本来なら、古本屋と呼ぶべきなんだろうけど、いまだに現役の本として並べて あるのがおもしろい。  友人関係では、コミケの米澤嘉博くんの本とか、宮西計三くんの漫画が置いて あった。そんな本屋さんというと、イメージがつかめるかもしれない。  これなら本好きの人が、日本じゅうから集まって来て、商売として成り立つの かもしれない。  私もそろそろリタイア後のことを考えないといけないので、こういうお店もひ とつ頭の片隅に置いておかないと。  わがまま放題のお店というのは、魅力的だ。  午後12時30分。荒神口(こうじんぐち)のパン&カフェ「hohoemi(ほほ えみ)」へ。宮本さんとはここでお別れ。  外からはとてもパン屋さんには見えない。  白い壁に小さな窓があるだけなので、何のお店かもよくわからない。  入り口も小さい。  なかは鉄骨剥き出しで、床は板張り、天井が高い。  まるでブティックのような内装だ。  フランス語の音楽がずっと流れている。  背の低い台に焼き立てのパンが置いてあるのも、ブティック風。  パンを洋服のように大切に扱ってますというメッセージかな。

 小学校の机のようなテーブルで、買ったパンをコーヒーといっしょに飲める。  いくつかパンを買って、チーズケーキとコーヒーをその場で食べることにした。  チーズケーキは、ビスケット生地がやけに目立つ、不思議なおいしさだ。  木曜定休日の、午前11時30分オープンかあ。  もう少し朝早くからやっていてくれると、ここで朝食を取って、日帰り小旅行 にでかけられるんだけどなあ。  でも、いいお店を1軒見つけた。  さらに荒神口を南に下がったところのパン屋さん「bonne volonte (ボンボラ ンテ)」へ。  ここは昨年暮れの29日に、やっとのことで見つけたら、営業終了の日で、今 年の営業始めは6日からといわれたパン屋さんだ。

 レーズンとオレンジのプチパンがおいしそうだ。  いや、おいしかった。  店を出たとたん道端で、私と嫁はこのレーズンとオレンジのプチパンを食べて しまったからだ。  京都はホントにおいしいパン屋さんが多い。    ・柳月堂    ・カスカード    ・進々堂    ・DONQ    ・ボローニャ    ・志津屋  レギュラー陣だけでも、これだけある。  異色のパン屋さんとしては、伏見の「山形屋市兵衛」もあるし、「bonne volonte (ボンボランテ)」は、間違いなく散歩コースにいいので、これからも 登場すると思う。  午後2時。「bonne volonte (ボンボランテ)」から、京都の仕事場まで歩き 通す。ふい〜〜〜、けっこういい運動になった。 『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』の仕様書で、残っている部分を執筆。 『地方編』の臨時収入だ。 『桃鉄研究所』の執筆も再開。  すごいメール量だ。 『ポケットモンスター・サファイア』もやる。  しばらくやらなかったら、もうポケモンのキャラの名前を忘れている。いかん なあ。でもキャラのレベルアップの仕方が絶妙に心地いいなあ。  明日、東京に帰る予定なので、荷造りもする。と言っても嫁がやってくれるの で、私は見ることができなかったDVDとか、こっちでうっかり買ってみること ができなかったビデオ、本の類を出してダンボールにつめてもらうだけ。  午後6時。最後の京都の夜なので、すぎやまこういち先生ご夫妻とお食事でき たらなあ!と思っていたら、ヤサカタクシーの宮本さんからメールで、まだすぎ やまこういち先生はあと2時間ほど、お仕事に時間がかかりそうという情報をく れた。  2時間だと、私のお腹が持たないので、かねてより行ってみたいと思っていた お店へ行くことにする。  午後6時30分。嫁と、北白川の「あ多知(あだち)」へ。  この「あ多知(あだち)」は、3〜4年前、一度だけ週刊誌に載ったときに、 おいしそうなメニューだったので、住所と電話番号をメモした。ところが、その メモを私はその後、無くしてしまったのだ。  そのまま惜しいなあと思っていたのだが、あるとき、ヤサカタクシーの宮本さ んの車に乗っていたとき「さくまサン、この家、どうもお料理さんみたいなんで すよ。しかもおいしそうに見えません?」と言われて、なるほどおいしそうな雰 囲気を持っているお店だなあ。名前はなんていうんだ。 「あ・多・知?」。  あっ、あの「あ多知(あだち)」だ。 「あ多知(あだち)」は、こんなところにあったのかあ!  何か、探し物をしていて、あきらめた瞬間、目の前にあったような驚きだ。  でもその後も、住所はわかったものの、電話番号がわからなくて、1年近く来 ることができなかった。  で、やっと何とか電話番号を入手できて、きょう偶然入ることができたのだ。  お店はふつうの京都風の民家。  まるで人の家にお邪魔するような感じで入って行く。  ふすまを開けると、なかはカウンターだけで、9人が並ぶと、きつきつな感じ。 ちょうどきょうはぴったり9人で、満員になったようだ。  毎日、午後6時30分にお客さんを取って、満員になったら、1回転で、それ で終わりにしてしまうそうなのだ。  ふつうは、午後5時くらいからお客さんを取って、午後8時にもう一回転分の お客さんを取るものなのだが、女将さんが孤軍奮闘でがんばるお店なので、一回 転で精一杯のようだ。  基本的には、おばんざいのお店。  小芋の煮込み、生麩田楽、大根の皮のきんぴら、ひじき、梅干入りの茶碗蒸し、 高野豆腐、たたき牛蒡といった料理が、大きな丼に盛られて出てくる。  お客さんは、丼に残っているかぎり、好きに取って、何個でも食べていいこと になっている。  この「おばんざい」が、けっこうというより、かなりおいしい。  しかし、このお店のいちばんの特徴は、女将さんのマシンガン・トークだ。  お客さんをかまって、ときおり毒舌を交えてなかよくなっていく、関西にはあ りがちなタイプのしゃべりだ。  この女将さんのトークを好きな人は、このトークが楽しみでこのお店にやって くるだろうし、静かに食べたい人は、このお店に来なくなるだろう。  うちは、ちょっとまだ判断がつかないところ。  ただ女将さんが一生懸命、料理を下ごしらえして作っているのは、料理を食べ てみれば、びんびん伝わってきているので、次ももう一度来たいとは思っている。  バイトなのか、若い女の子がふたりサブについていて、ふたりともかわいい。  ひとりは、小向美奈子ちゃん風で、もうひとりはソニンをもっとかわいくした 感じ。  しかし、こういう風に芸能人に似ているという書き方をすると、風俗店っぽく 思えてしまうのは、三流週刊誌の困った風潮だねえ。  ひとりは、同志社でドイツ語を勉強していると書くと、また違ったイメージに 思える。もうひとりはハングル語と中国語ができるそうだ。  とかく物の表現は難しい。 「この小芋、おいしいねえ!」というと、にっこり笑って「私もこの小芋が大好 きなんです!」というのは、素直でいい子だ。  締めのご飯とお吸い物に、お漬物もじゅうぶんおいしかった。  デザートのアイスクリームは何をつかっているか当ててといわれても、アイス クリームなら私は『TVチャンピオン』に出てもいいくらいのレベルなので、私 も嫁も、あっさり「きなこアイス」と当ててしまった。  あまり自慢にならない能力だ。  午後9時30分。ヤサカタクシーの宮本さんに来てもらって、岡崎の喫茶店 「はなふさ」でお茶。  午後10時。帰宅。  明日はヤサカタクシーの宮本さんとちょっと寄り道旅行してから、東京に帰る 予定。

 
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