2月2日(土)

『東京ディズニーランドの秘密』(西村秀幸・エール出版)を読んでいる。
 近いうちに、東京ディズニーランドのほうへも行かないといけないな。
「夢」の世界の構築と、リピーターを生む心理学は、ゲーム作りにおいて、
いちばん大切なものだ。
 
 午前11時。嫁と、近所の「ワンズバーガー」へ。
 和食「樋口」のお兄ちゃんがいた。和食屋さんとハンバーガー屋さん。
なんか不思議な違和感。チーズバーガーにコーヒー。

 午前11時30分。自宅に戻って、『桃太郎電鉄X(ばってん)』の九
州編の続きをプレイする。

 午後2時。『桃太郎電鉄X(ばってん)』で目が痛くなってきたので、
目を休めるため新宿に出て、買い物。
 ゲーム画面のグラフィックの1ドット、SEのひとつひとつ、ボタンを
ひとつ押す、押さないのタイミング、メッセージの1文字について、食い
入るように観てはメモを取って行くので、目がショボショボになってしま
う。我ながら、何で
 ここまでやるのかと思うときがある。
 でも東京ディズニーシーの精神の一端を見たら、のんびりしていられな
いよ!

 夕方、DVDで『みんなのいえ』を観る。
 三谷幸喜監督・脚本の作品だ。
 若手建築デザイナー(唐沢寿明)と大工の棟梁(田中邦衛)さんとの葛
藤の図式の映画。唐沢寿明さんのほうがムチャなことを言って、田中邦衛
さんが「オレは、そんな家は作れねえよ!」といった、通俗的な図式で話
が進む。
 こんなパターンは、へそ曲がり作家の三谷幸喜さんらしくないなあ。
 基本的に、目的地まで、大通りの隣りから、こっそり通って行くタイプ
の人だけに、このオーソドックスすぎる展開に、「おや?」という感じだ。
 いよいよつまらない作品だ、観るのをやめようかなあ…と、思った瞬間、
「へ? お? こういう手で来るのか。やるなあ!」と、引きずり込まれ
た。

 とくに、唐沢寿明さんのこのセリフから、ぐぐっ!と来た。
「便利で安いものはすぐ手に入る。だからみんな型にはまったものになる。
 型にはまった生活。型にはまった家。オレは何も特別なものを望んでい
るじゃない。当たり前のものがほしいだけです。当たり前のものがこの国
には無さすぎる! 便利なことって、そんなにいいことなんですかねえ! 
テマをかけるっていうのは、そんなにムダなことなんだろうか!」

「大絶賛の作品か?」というと、そこまで絶賛するほどではないが、なか
なかいい作品であることは確か。ただこのDVDには、もうひとつの隠し
玉があった。
 メイキング・ビデオである。
 わざわざこのメイキング・ビデオのためだけに、唐沢寿明さん、田中邦
衛さん、ココリコの田中直樹くん、八木亜希子さんを再び呼んで、書き下
ろしの台本を書き、演じさせている。手の込んだビデオだよ。
 この外人特派員が、三谷幸喜さんを取材するインタビュー・パロディ作
品は、抱腹絶倒ものだ。よくある外国映画のメイキング・ビデオのパロデ
ィになっている。このフィルムのためだけでも、このDVDを買う価値が
じゅうぶんある。
 だって、田中邦衛さんが、英語を「ゼイ・ネバ・セイ? イーチ・アザ
ア〜!」と、ほとんどカタカナしゃべりの英語をオーバーに語るんだよ。
八木亜希子さんに至っては、フランス語で答えている。笑えるよ。

 尊敬と快哉を込めて、三谷幸喜監督に、このメイキング・ビデオに対し
て「この、ふざけた野郎がッ!」という言葉を送りたい。

 午後5時30分。新宿伊勢丹デパート地下の「下村」で買って来た、焼
き穴子まぶしちらしを食べる。ここの穴子はほんと、最高ですぜ。にぎり
より、ちらしが美味しいからご注意!
 嫁は、エアロスミスのコンサートにでかけた。

 食後、まだ『みんなのいえ』のメイキング・ビデオ部分を見ている。見
ても見ても観終わらないくらい、特典映像が入っている。
 パッケージによれば、「豪華20大特典」だそうだ。
 ここまでいらないと思う。
 でもせっかくだから見ている。フジ『めざましテレビ』とのタイアップ・
ビデオが楽しい。妙に桃太郎チーム・スタッフの間に密かなわりに絶大な
る人気がある吉田恵ちゃんの映像がふんだん。必見ですぞ。

 午後10時。あれ? まだ『みんなのいえ』出演者たちのインタビュー・
ビデオとか入っているの? 本編の何倍の特典映像なのよ!
 だいたい、本編以外のコマンドを選ぶやつて、デザインばかり重視して
いて、操作がしづらいと思わない? DVDって。外国映画の2本に1本
は、字幕・日本語メニューのところで、私は戸惑うよ。

 ひょっとして、今夜じゅうに『みんなのいえ』を見終わらない? 
 

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