10月6日(土)

 3連休初日。京都は観光客がドッと増える。
 祝日を月曜日にずらすという政策は、京都では大きな効果が出ている。

 午前10時30分。休日の「イノダコーヒ本店」は絶対に観光客で
いっぱいのはずなので、「イノダコーヒ四条店」へ。
 四条通りの大丸デパートの隣り、地下2階。
 ここがイノダコーヒの穴場。
 スパゲティ・イタリアンを注文して、アイデア・ノートを出したとたん、
堤防が決壊したかのように、ドドドドドッ!とアイデアが吹き出る。
 いつものことなのだが、あまりにもパブロフの犬の条件反射のように、
アイデアが出始めるので、笑っちゃう。私は条件反射に素直だなあ。世界
一、催眠術にかかりやすい男かもしれない。

 午後12時30分。最高の気分で、京都のマンションに戻ろうとしたら、
すぎやまこういち先生ご夫妻から電話が入る。
 東京での3日分ぐらいの仕事をわずか1時間半でこなしてしまったので、
きょうもまた、ちょっとした遠出にごいっしょさせていただくことに。

 午後2時。すぎやまこういち先生ご夫妻といっしょに、長岡京市にある
勝竜寺城へ。
 2年ほど前に、岸本好弘さんに先を越されて悔しがったお城だ。  歴史的には、明智光秀が織田信長を暗殺したあと、有名な天山の戦いで 豊臣秀吉の軍勢に敗れた明智光秀が逃げ込んだ城としてちょこっと登場し た地味なお城ではある。  というより、いまは細川ガラシャ夫人の居城として大いに宣伝を開始し ているようだ。細川藤孝、ガラシャ夫人の像が建立されていた。  私もひさびさに来たのだが、前よりさらに整備されて、庭などが充実し ていた。まるで日本庭園のようだ。  かなり植林も進んでいるようで、春ぐらいに来たら、桜もきれいそうだ。  ちょうどお城に着いたあたりから天気もよくなって来たので、いい気持ち。  すぎやまこういち先生ご夫妻もかなり気に入られたようだ。  このお城に行きたいと言い出したのは、すぎやま先生なんだけど、私の ほうが行ったことのある場所なので、なんだかドキドキする。はたして すぎやま先生にとって楽しいようなお城だったのかなあ?と、読み込みの 遅い頭をフル回転させた。読み込んでちゃんと記憶していればいいのだが、 最近どうもよく記憶が飛ぶ。  このお城が豊臣秀吉関連のお城だったので、なんとかお城の解説もする ことができた。
 このあと錦水亭のある池のあたりで、一服して、京都のマンションに戻る。  車中、横浜対ヤクルトの同点をラジオで聞き、京都のマンションで、 ヤクルトの優勝を聞く。横浜ベイスターズもAクラス入りがかかった大事 な試合なんだけど、そろそろヤクルトに勝たせてあげないと、かわいそう だもんなあ。  ここ数日、TVに写る若松監督は、口が渇ききっていて、心配になるほ どだった。長島監督と星野仙一監督の引退試合、ふたつとも勝ってしまっ たから、きょうも勝つと悪役になってしまうから、この結果でいいのだろう。  午後7時。すぎやまこういち先生ご夫妻と、花見小路の「十二段家 (じゅうにだんや)」へ。ここはしゃぶしゃぶで有名な京都でも老舗のお店。 東京の青山のお店にも私は何度も行っている。  ところが、この老舗のお店ではないほうに、予約しなくても入れるような カジュアル版のお店があるという。しかもそこでは、すき焼きが食べられる という。  あいかわらず、すぎやまこういち先生ご夫妻の食い道楽捜査網は、そこら じゅうに張り巡らされている。
 なるほど、あの「三嶋(みしま)亭」の半分の値段で、このお肉の色艶の よさは見事だ。野菜も美味しい。しかもいちばんの肝である、割り下が、甘 味抑え目で芳醇。これはいい! 「ここなら、さくまサンのチームのみなさんでも、お腹がいっぱいになれて、 安くていいですよ」と奥様。  ここは桃太郎チームの大食いさんたちでなくても、京都を旅行する人に お勧めだ。京都風の店内もいいし、祇園の真中にあるので、外国の方々の来 店が多い。  きょうも10人以上、3組がどこかの国の人たち。すぎやまこういち先生 ご夫妻にはどこの国の人たちかわかってらっしゃるようだ。私もどうも外国 に弱い。  食後、昨日とおなじように、先斗町のタナカコーヒーで、ピットインしな がら、マンションまで歩いて帰る、健康的な生活。  あとはヤクルトの優勝シーンでも見て、1998年の横浜ベイスターズの ときの優勝を思い出すか。とほほ…。
 

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