9月27日(木)

 ♪フッフフンフンッ。フッフフンフン。
『ルイージ・マンション』のルイージの鼻歌が頭にこびりついて離れない。

 午前11時30分。長崎ハウステンボスで見つけた洋服のブランド「ベイ・
ウォッチャー」が、赤坂のホテルニューオータニにあると、嫁がインター
ネットで見つけたので、行ってみる。

 本館ロビーのレストランを見ると、「松茸オムライス」の写真が!
 このところずっと、ロッテリアの松茸バーガーについて、メールがいまも
来ているので、「松茸」の文字に敏感になっている。思わず入る。
「松茸オムライス」は、どちらかというと、キノコと、椎茸のほうが多くて、 松茸は軸のところのスライス程度しか入っていなかった。でもさすがニュー オータニに出店するようなお店だ。味は抜群に上手い。卵がうっすら甘くて 上品。 「松茸オムライス」といわず、「きのこオムライス」というネーミングなら、 大絶賛の味だな。  さて、本来の目的は「ベイ・ウォッチャー」で洋服を買うこと。  しかし、探せど、探せど、どこにもない。おかしいなあ。  東京の本部と思えるお店に電話で問い合わせる。  ニューオータニ店は、閉店になったそうだ。  値段の安いブランドが、ベルサーチとか、アイスバーグといった高級ブラ ンドと軒を並べて営業を続けられるわけないもんなあ。  午後1時。日比谷シャンテで映画『ウォーターボーイズ』を観る。
 竹中直人さんが出演すると、どの映画も『シコふんじゃった』みたいにな ってしまうのだが、この映画のおもしろさは『シコふんじゃった!』以上!  何たって、男子校の水泳部が、文化祭でシンクロナイズド・スイミングを 発表しなければいけないという漫画的な設定が秀逸。  しかも5人のキャラの描き分けがしっかりしていて、ピンチを乗り切った すぐに、またピンチが来る。そのピンチの数が実に多い。だから全編ピンチ の連続。  しかもあっというまにそのピンチをクリアして行くので、見ていて気持ち いい。   ひさびさの傑作邦画だ!  ところで余談だが、この映画を撮った、矢口史靖監督は、あの「敵に回す と恐いが、味方にするともっと恐い男」でおなじみの井沢どんすけの幼稚園 からの同級生だそうだ。へ〜〜〜! しかもシナリオ部でもいっしょだった そうだ。 「だったら井沢どんすけ! 矢口監督に会えばいいのに!」というと、 「住所わからないんですよね! ヤグッちゃん、幼なじみなんですけど」。 「本当に同級生なのかあ? あやしいなあ…。わざとヤグッちゃんとか言っ てないか?」 「いやあ、間違いないですよ! ヤグッちゃんに会ったという読者からもメ ール来ましたから! よろしくって言ってたって!」 「よろしくで終わりか?」 「ええ!」 「幼なじみが、よろしくだけで終わりか?」 「でもさくまサン、ヤグッちゃんは昔、『鳥山明のヘタッピ漫画研究所』 (原作・さくまあきら、作画・鳥山明)に漫画を投稿して、添削されたこと あるんですよ!」 「何!? 何だと〜! ジャンプッ子かあ!?」 「単行本にも載ってますよ!」 「ありゃ? あの本は鎌倉の家に送ってしまって、手元にないなあ。そうか。 でもたしかにあの映画は、ジャンプ世代ならでは映画だなあ! う〜む。 ついに映画界にも、週刊少年ジャンプの影響が出て来たか! 素晴らしいな あ!」
 午後4時。目黒大鳥神社近くの「ベイ・ウォッチャー」まで行って、秋物 の洋服を買う。しかし「ベイ・ウォッチャー」が「横浜ベイスターズ・ウォ ッチャー」を連想するというだけで、マイ・ブランドにする自分はアホらし いと思うと同時にいとおしい。  午後7時。日比谷シャンテ脇の「鹿児島物産館」で買って来たさつま揚げ で、夕食。ここのさつま揚げは本当に絶品だ!  食後、横浜対阪神戦を、スカイ・パーフェクTVで。  さすが最下位を争う2チームだけあって、残塁日本新記録を作らんばかり の勢い!   阪神10安打! 横浜14安打!  これだけ両軍打てば、少なくとも9対8の試合展開なのに、3対3の同点。 おまけに延長12回引き分けと来たもんだ。すっかり無駄な時間をすごして しまった!  くそ。仕事の時間が減ってしまったわい。  せっかく漫画の原作が順調に進んでいたのに。
 

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