7月6日(金)

 今週も週末は鎌倉ですごそうとおもっていたけど、行く気が失せている。
原因もわからない。
 ときどき何だかどこへもでかけたくなくなる、そんなときって誰にでも
あるよね。ただでさえここ数日の猛暑は、でかける気力を半減させるし。
 天気予報も、今夜から、明日、明後日と、雨。
 雨に向って、鎌倉に突入して行くのもねえ。
 いいわけが上手くなっている、いかん。

 午前11時。外食にでかけるのも、おっくうになって、テレビ長崎の山
本耕一が送ってくれた長崎チャンポンを家で食べる。クーラーの効いた部
屋で暖かいものを食べるのは、幸せやねえ。美味しかったぞ〜、長崎チャ
ンポン。お腹もチャンポン、チャンポン!

 午後12時。『桃太郎電鉄X(仮)』のテスト・ロムが遅れているので、
スーパーファミコン版『桃太郎電鉄DX』を引っ張り出してきて、プレイ。

 ひさびさのプレイは、最近改良して便利になった箇所が目について仕方
がない。
 1件物件を買ったら、次にカーソルが勝手に動いてくれないとか、SE
が少ないなあ!とおもったり、山手線が無い! キングボンビーも「来月
キミに、ボンビラスの素晴らしい世界を…」とか言ってる。
「キミ」とは、ずいぶん丁寧な口調だ。

 やっぱりキングボンビーはこれで↓なくちゃね!

「来月 おまえに
 ボンビラスの すばらしい世界を
 おめにかけよう! グェッヘッヘ!」


 午後3時。3時間ぶっ通しで『桃太郎電鉄DX』をプレイしたら、もう
目はしょぼしょぼ、涙ぼろぼろ、肩はぱりんぱりん! 首のなかにエボナ
イト棒を入れたみたい…って、エボナイト棒入れたことはないけどさ。
 いやあ。根を詰めてやると、ドットの一粒、一粒を凝視して、チェック
して行くから、目が疲れるんだよ〜! 
 ひ〜〜〜〜っ! 目薬がしみすぎ〜〜〜! 痛〜〜〜い!

 並びの喫茶店「らぴす」サンで、ひと休み。
 年々、テスト・プレイがつらい年齢になって来ましたなあ。

 散歩がてら、近所を散歩。
 夕方だというのに、まだまだもわ〜〜〜ッと暑い空気だ。
 
 午後4時。家具屋さんを2軒ほど覗いて自宅に帰る。
 再び、『桃太郎電鉄DX』の続き。
 10年目まで、資産4億円ほどで、圧勝だった自分のキャラを、COM
にして、私は最下位のキャラを人間キャラにして、追いかける。
 ゲームは追い上げることはできないようじゃ困るし、かといって首位に
立った人に不利なイベントばかり発生したら、なんのために首位をめざす
かわからなくなってしまう。首位に立ったら、優越感に浸らせてあげたい
し、最下位の人が絶望でゲームを投げ出してしまわないように、希望を与
えてあげないといけない。
 このかげんが非常に難しいのだ。

 このテスト・プレイの結果は、『桃太郎電鉄X(仮)』に出るのではな
く、その次の『桃太郎電鉄』シリーズの参考になる。
『桃太郎電鉄X(仮)』はすでに、仕様書がフィックスしてしまっている
ので、いまから大幅な変更はできない。テスト・プレイが始まると、微妙
なチューニングを作り上げるだけでも大変な作業が待っている。
 いまは速球派投手が、2年先、3年先を考えて、変化球の練習に余念が
ないようなものだ。

 いろいろこまかいアイデアが出た。

 午後6時30分。嫁とふたりで、和風料理の「樋口」へ。
 きょうは樋口の料理をしみじみ味わいたいので、デジカメを携帯せず。
 毎日、大変なのよ、嫁が食事をデジカメするのは。
 美味しいと撮るの忘れちゃうし。
 美食家のみなさんには、もっとお店の内装まで写してと言われちゃうし、
ひがみっぽい人たちからは、毎日美味いもの食べやがって!という声も出
る。

 どうも私が昔から美食家だったように思われがちだが、食べ物に興味を
持ったのは、病気して原宿に移ってからだ。
 それまでは、ファミレス・マガジンを創刊させようかとおもっていたほ
ど、ジャンク・フード三昧だ。
 ただマイブームで終わるだろうとおもっていた美食は、意外に奥が深く
て、素晴らしい料理人さんたちとの出会いで、長続きしてしまっているだ
けだ。
 来年50歳になる。
 晩年くらい、美味いものを食べ続けたい。

 きょうの「樋口」の料理は、いかにも夏にふさわしい涼しい料理ばかり。
 冷たい茄子に、青梅のシロップ漬けなど、口元がおもわず微笑んでしま
う。
 カツオを刺身のまま、さっと炙ったものなど、じつにダイナミック!
 
 ふと、後から入って来たお客さんが、私が知っている人に似ていたのだ
が、どうやら違うようだ。
 私はありとあらゆるところで、ばったり知り合いに出くわすことが多い
ので、ついついどんな人でも、知り合いかなあ?とおもって見てしまう癖
がある。

 その見間違えそうになったお客さんは、隣りに座った。

 料理のほうは、最後にサザエの炊き込み御飯が出た。
 おこげの部分がたっぷりで、おひひい! おひひい!
 デザートは、もちろん葛きりにしてもらう。

 ん? ん? 隣りのお客さんの話し声?
 やっぱりどこかで聞いたことのある声だ!

「長谷川くん?」
「えっ? あっ! さくまサン!」
「やっぱり長谷川くんかあ! はっはっは!」
「こ、こ、こんなところで…」
 やっぱり、私のばったり病が出た!

 早く長谷川くんとは誰かと知りたいでしょうね。
 きょうはデジカメが無いから、写真で見せてあげられないのが残念。
『ジャンプ放送局』の…と言っただけで「ああ!」とおもった人は。相当
なJBSマニア!
 
 そう! 『ジャンプ放送局』の読者だけにわかる男、2代目担当編集者
だった、ゲゲゲの長谷川くんだったのだ! 懐かしい!
 現在は集英社で、『すばる』の編集をしている。ぐっとお堅い雑誌だけ
どね。

 しばし、昔話やら、近況話。

 午後8時30分。帰宅。
 TVで、横浜ベイスターズ対巨人戦を観戦。
 いつのまにか昨日また最下位になっていた。4月頃よりチーム状態はよ
くなったけど、貧打は相変わらずだ。

 ああ、せっかくリードしていたのに、TV中継の最後で、同点になっち
まったよ〜〜〜! 松井は打つときは、打つね。豪快な同点ホームランだ
よ!

 ところでさ、巨人って、お金あるんだから、大リーグの1球団を買い取
って、大リーグに所属すればいいと思わない? これなら毎年他球団から、
いい選手をFAでどんどん獲得したって、おらが日本の球団のためじゃあ! 
もっとやりんさいと喝采を浴びるばかりでしょう。
 西武の松井稼頭央だって、ヤクルトの古田だって、ベイの鈴木尚典も、
佐伯も、谷繁も、大リーグの巨人に入ることができる。
 日本製のチームがひょっとしたら、ワールド・シリーズで優勝できるか
もしれない。大リーグに所属していれば、日本テレビとしても視聴率が取
れるからいいっしょ? これ絶対いいアイデアだよなあ。

 などと思っていたら、横浜ベイスターズが勝った。
 うれしいなあ。
 今年は巨人戦に勝てるとおもっていないから、よけいうれしい。
 

-(c)2001/SAKUMA-