6月2日(土)

 けっきょく、スーパー・テスト・プレイヤー井沢どんすけは、午前4時
すぎまで、『桃太郎電鉄X(仮)』のテスト・ロムと、『桃太郎まつり・
石川六右衛門』のデバッグ用ロムにはまりまくっていたようだ。
 
 私は午前4時30分ぐらいに目が覚めて、二度寝、読書、三度寝、読書
の繰り返し。

 午前10時。玄関の呼び鈴で叩き起こされる!
 東急ハンズに、大塚家具だ。
 井沢どんすけも私も寝ぼけていたので、まるでTVの『どっきりカメラ』
で起こされたみたいに、あわてまくる。
 しかも2件同時に来たので、東急ハンズさんに「ベッドを組み立ててく
ださい!」と言って、「そういう契約にはなっていないので…」と言われる。
 このとき、来たのは、1件だと思い込んでいたので、狼狽する。

 大塚家具さんのほうが「うちは組み立てますよ」と言ってくれたので、よ
うやく事態が飲み込めた。
 だいたい東急ハンズさんは、午後からの配送だと言っていなかったか? 
 大塚家具さんが午前10時に来ると言っていたので、いたからよかったが。

 というように、きょうもまた鎌倉長谷の家は、1日じゅう配送を受け取る
日なのだ。

 午前11時。井沢どんすけと、江ノ電長谷駅の北、鎌倉の大仏のそばにあ
るサンドウィッチ「TOM」へ。
 昔、不良だったようなおじいちゃんがひとりで経営する、アメリカの香り
がするお店だ。ステーキサンドウィッチ、480円に、ローストビーフサン
ドウィッチ、550円。安い! うまい!
 コーヒーを注文すると、アイスコーヒーしか無いという。
 こういういいかげんさが、またお店の魅力のひとつになっている。

 年を取ったら、こういうお店を開けたらいいなと思うが、私は意外と短気
だから、客商売には向いていないだろうなあ。いまの仕事がいちばん似合っ
ているのだろう。気が向いた日は、睡眠時間を削って働き、調子の悪い日は、
本を読み、映画を見る。これって、晴耕雨読じゃないか! ディス・イズ・
農耕民族!

 午前11時30分。嫁がいないと、いたずらっ子な子どものように、井沢
どんすけに、「甘い物食べたくないか? ケーキ食べたくないか?」と勧め
て、由比ヶ浜通りの「カフェ・ベーグル」へ。
 このお店に来るのは、もう3度目だ。
「へ〜〜〜、しゃれたお店ですねえ!」
「だったら、井沢どんすけ! 彼女と来いよ!」
「ちょっとそれは無理そうな…」
 シュークリーム、美味しゅうございました。
 このお店、気に入ったなあ。看板に書いてある開店時間午前10時30分
を守ってくれると、もっといいんだけど。

 午後12時。鎌倉長谷の家に戻る。
 みんなが到着するまで、まだバグだらけの『桃太郎電鉄X(仮)』で、井
沢どんすけと対決する。ほとんどいまは、最初の目的地に着いて、次の目的
地に到着する寸前ぐらいで、何らかの拍子で、バグる。
 なのに、井沢どんすけクン、私に勝とうとして、必死!
「井沢くん、今回のはまだ圧倒的に私のほうが知識が豊富なんだから、勝て
っこないよ!」
「いや、でもやってみないとわからないもので…ああ! さくまサン! そ
んなカード持ってたんですか〜〜〜!」
「井沢くん、スペシャルカードがどんなカードかよく知っているだろうが! 
それじゃ、目的地に入らせていただくよ!」
「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜、くやしい!」
 享年、いや当年33歳の井沢どんすけ、子どものように悔しがる。
 
 午後1時。本日のお客様たちが、ご到着〜〜〜!
 岩崎摂さん、七音(なお)ちゃん親子。
 菅沼真理(通称:すがねまチャン)さん。
 うちの親子。
 ドッと、家が明るくなる。

 みんなが到着するのを待っていたかのように、続々、きょうに予定してい
た家具、電化製品などが到着する。

 ガスコンロの取り付け。冷蔵庫、扇風機、タンス、庭用のサイコロ型のイ
ス、本棚…、その他テーブル・タップといったこまかい器具まで、いっしょ
に届く。
 1.5リットルの大清水4ケースも届いた。

 私と井沢どんすけは、引き続き、昨日の宿題、サザンオールスターズのベ
ーシスト・カズ坊(関口和之)が録音して来たCDの47曲をチェックする
作業。
「うわあ! やっぱり関口さんの曲って、ホッとするなあ!」と、井沢どん
すけ。
「1回目聴いて、あれ? ちょっと、あそこのメロディ変な気がするから、
井沢くん、もう一度この曲鳴らしてくれる?」と言って、もう一度聴くと、
もうすっかりなれっこな曲になってしまうから、カズ坊(関口和之)の曲作
りは不思議だ。

 午後4時。菅沼真理(通称:すがねまチャン)さんが帰って、放送作家の
清正まなつチャンが到着。
 女性陣ばかりで、井沢どんすけクン、幸せですの〜〜〜、ゲームもあるし!

 午後5時30分。みんなで、長谷駅の北にある「染太郎(そめたろう)」へ。
 岩崎摂さん親子、清正まなつチャン、井沢どんすけ、さくま家族。
 デジカメ、忘れたので、井沢どんすけのヘラさばきをお見せすることがで
きない。お好み焼き、焼きそば、もんじゃの類は、かなり腕を上げたと豪語
していたが、腕を上げたのは、口先のようだった。
 けっきょく、最後はお好み焼きをひっくり返すのを、うちの娘にやっても
らっていた。情けない男だ。はっはっは。

 食べ終わったところで、きょうは岩崎摂さん、清正まなつチャン、私と、
熱狂的な横浜ベイスターズが3人もいるので、iモードで、おそるおそるベ
イスターズ情報を見る。
「あっ、やめて、きょうもまた負けるのだわ!」
「あ〜〜〜、もうこれ以上負けるのは、見たくない…」
 みなさん、私同様、負け根性の染み込んだ横浜ベイスターズ・ファンです
な。

「おお! おお! おお! みなさん、な、な、な、ぬわわわわわんと! 
現在7対2で勝っていますよ〜!」
「おおおおおおお〜〜〜!」
「いま何回?」
「え〜と! 川村、今季初勝利? もう終わった? うおおおっ! そうか、
きょうはデーゲームなのか! 3本のホームランで、阪神に大勝だってさあ!」
「わ〜〜〜、よかった〜〜〜!」
「うれしい〜〜〜!」
「ってことは、最下位脱出だぞ〜〜〜!」
「そうよ、そうなのよ!」
「みなさん、そこまでファンなんですか?」と井沢どんすけ。

 午後7時。長谷の家の近所の喫茶店「アンティーク1959」へ。
 このお店の名物コーヒー、七里ガ浜ローストを飲む。
 毎回大人数でこのお店に行くので、すっかりマスターと顔見知りに。

 横浜ベイスターズ・ファンたちは、もう一度呼吸を整えて、ベイスターズ
速報を見る。試合結果も読み込み!
「うわわわわわ〜〜〜!」
 私は、ちょっと涙ぐんで、声が出なくなってしまった!
 だって、あの先日4打数4三振のサンダース外野手が、来日初本塁打を放
ったんだよよよよんよ〜〜〜ん! もうサンダースくん、ダメだと思ってた
からなあ! うれしいなあ。

 午後8時。長谷の家に戻り、岩崎摂さん親子が帰る。
 井沢どんすけと、清正まなつチャンが『桃太郎まつり・石川六右衛門の巻』
をプレイ! いっしょに謎解きを解いている。

 私は、清正まなつチャンに見せるための、横浜ベイスターズ快勝シーンを
ビデオで録画。何やってるんでしょうねえ! まずはNHKの『サンデース
ポーツ』からだ!
 今夜は、TVで横浜ベイスターズ三昧!
 
 どうやら、井沢どんすけは、このまま今夜もこの家に泊まりこみで、ゲー
ムをやるそうだ。恐ろしい男というか、ヒマな男だ!
 

-(c)2001/SAKUMA-