5月31日(木)

 朝から『桃太郎電鉄X(仮)』の手直し原稿。
「桃鉄五七五」の手直しをしていて、気づいたのだが、投稿してくれた、
浦和市・店員は猫いっぴきクンの表記は、さいたま市・店員は猫いっぴき
クンと表記を改めないといけないのだった。募集したときは、さいたま市
になっていなかったからねえ。
 それでは、西東京市になった投稿者はいないかな?と思って、あれ? 
どことどこが合併したんだっけ? 田無市と保谷市なのは知ってたんだけ
ど…インターネットで調べる。何だ、田無市と保谷市だけだったのか。
よかった、よかった。
 さいたま市のほうが、浦和市、大宮市、与野市と大型合併だったんだっ
け。

 午後12時。嫁が所用で、でかけたので、ひとりで四谷2丁目の佐賀ラ
ーメン「喰道楽(くいどうらく)」へ。
 先日この通りを歩いたときに、佐賀ラーメンとは珍しいなあと思ってい たので、来てみた。『桃太郎電鉄』の作者としては、地名のついたお店は、 とくにラーメンは一応すべて食べないといけない。  とんこつスープに細麺というのは、九州ラーメン全般の特徴。  でもこってりと書いてあるけど、非常にあっさりして食べやすい。ぼて っとした感じではなく、どことなく都会風。東京の味に合わせたのかと思 ったのだが、佐賀に6店舗あって、おなじ味を出していますとのこと。
 目玉は、トッピングを選んで、小皿に盛り付けて、好きなだけ食べられ ること。ホテルのバイキングみたいだ。  玉子、たくわん、紅しょうが、ネギ、高菜、キャベツ、もやし、メンマ といったものが選び放題で、いちばん安いラーメンを注文すれば、600 円だ。  東京よりも、大阪に進出したほうが、繁盛しそうな気がする。  トッピングについての但し書きがおもしろい。 「具をあまり入れすぎますと、ラーメンのスープが冷えたり、ラーメン本 来の味を損ねます。ほどほどの方がおいしく召し上がれます」  そりゃそうだ。「取り過ぎるなよ!」という雰囲気が漂う文章でないと ころも、オーナーの良心がうかがえて、好感度アップ。
 佐賀ラーメンという名前に、あまり期待していなかったせいか、非常に 美味しく思えた。名門久留米ラーメンのあのしつこさを、あっさり風味に した感じというと、ホメすぎか。  午前10時30分〜深夜1時、年中無休という幅広い時間帯は、非常に えらい!  最近午前11時から開いているお店というコーナーを作ろうかと思うく らい、なかなか早い時間に開いているお店は少ない。  食後、新宿荒木町界隈を散歩。  前から、不思議な町並みだと思っていたのだが、こうやって昼間にしげ しげと歩くと、ミステリーゾーンだ。 ドイツ料理店、穴子料理専門店、沖縄そば屋、東大蛍雪会、雑炊専門店、 イタリア自動車前門雑貨店、IT関係のビル、アジアごはん…。  まったく、無国籍だ。  あの私が京都に行くと、必ず買う「カスカード」のモルトくるみパンと おなじ、いや、あれ以上にやわらかい、くるみパンを売っているパン屋さ んも見つけた!  古くて、いまにも台風で崩れそうなお店もたくさんあるが、そうかと思 うと、エドキャノ・カルミネさんのイタリア料理のお店もあるし、上海ヌ ードルもある。  住宅も、昭和初年度のデザインかと思うような、レトロにおしゃれな家 も多い。
 なんだか頭が混乱してくる。とりとめがない。石段が多くて、道は曲が りくねっていて、この道はいったいどこに続いて行くのか不安になる。  どことなく、横須賀の古い商店街のような匂いがする。  わずか1時間ほどだが、日帰り大旅行をした感じがするほど、密度の濃 い散歩だった。  午後1時30分。帰宅。   新宿荒木町のイタリア自動車専門雑貨店で買って来たビデオ『40年間 のモンテカルラリー』を見る。  やられた。解説がまったく入っていなくて、ただひたすら音楽を聴きな がら、車が疾走するシーンを見させられるだけのビデオだった。せめて字 幕で、1回目優勝チームどこそこと書いておいてくれ!  エッチビデオのハズレをつかませたよりも、なんだか悔しい。  仕方ないのでDVDで『チャーリーズ・エンジェル』を見る。  昔のTV映画版ではなく、キャメロン・ディアスが主演の劇場版のほう。  なんだか、オタッキーな監督がハイテンションのまま、作り上げた極彩 色の映画だ。全編、色がビッカビカ。  おもしろいんだけど、内容が軽すぎ。わざとそういう風に作ったんだと は思うけど。  やっぱり、キャメロン・ディアスより、ファラ・フォーセット・メジャ ースのほうが、好きだったから、食い足りないなあ。まあ、この手の映画 は、出演している女性をどのくらい好きかが左右してしまうからね。  午後7時。銀座の「福臨門(ふくりんもん)」に食道楽たちが、大集合。  ダイエットが趣味なら、こんなお店に来るな!の柴尾英令くん。  最近どんどん太ってきてますぜ!の成沢大輔くん。  漫画家の寺田さん。うちの家族。  私はあまり中華料理が好きではないのだが、成沢大輔くんが、「とにかく 一度、ここの料理を食べてみてくださいよ!」と何度も何度も、成沢大輔く んが待ち合わせ時間に何度も遅れるぐらいしつこくいうので、「それはいっ ぺん来てみなければ!」と、ついにきょう実現の運びとなった。  広東料理のお店といわれても、私には、四川も、広東も、ああ、ほかの中 国で有名な料理の地名も出てこない。 「最高級の素材を確かな職人が、伝統の腕を振るう。『食』の幸福を味わう 極上の香港」と、福臨門(ふくりんもん)のホームページに書いてあった。 よくわからん文章だ。  へ〜、中華っていうと、もっとこってりした料理とか、香辛料の強い料理、 ガマンできない辛さの料理を想像してたけど、どれもあっさりしていて、食 べやすいなあ。  実は食材の最高級と呼ばれるふかひれも、私はぼってりしたその食感があ まり好きではないのだが、ここのふかひれは伸びのあるストレートのような 味で、気に入った。あまりこういうお店の高級食材を気に入ると、あとが恐 くなる。  とにかく連発で、美味しい物を食べたのだが、いかんせん中華料理に疎い ものだから、料理の名前を覚えられない。写真のほうで、どんな料理だった かをご確認ください。海老もあっさりとした味で美味しかったなあ。
 最後は、みんなでバラバラにデザートを注文して、あっちこっちつまみ食 いの奪い合い。  タピオカのココナッツも美味しかったし、黒胡麻の白玉も美味しかったし、 マンゴープリンも美味しかったし、杏仁豆腐も、あの「筑紫楼(ちくしろう)」 より美味しかったかも…? そのくらい美味しかった。
 おっと。やっぱりデザートに何が出て来たかは、全部覚えているもんだな あ。  人間、何でも好きな物に対しては、素晴らしい記憶力だ。  この集中力が、勉強とか、仕事に出れば、誰でも天才なんだろうなあ。     午後10時30分。帰宅。 「福臨門(ふくりんもん)」は、目玉が飛び出るほど、値段が高いことで有 名らしいけど、それはツバメの巣とか、北京ダックとか、あわびを食べたら の話だそうだ。ふんふん。そんなにすごい物なのか、一度食べてみたい気に なってしまうではないか。    横浜ベイスターズは、同点で斎藤隆を出して、打たれて負けか。  今年は、多彩な負け方をするもんだなあ。  福臨門(ふくりんもん)の料理のようにバラエティに富んでいる。  ああ! お仲間の阪神が勝ってしまった。あと1勝とせまっていたのにな あ。こっちが負けすぎなだけなのは、わかっているけど。  本当にどうにかならないのだろうか、今年の横浜ベイスターズ。  ローズ…とまたいうと、しつこいから、近鉄のローズをくれないかなあ! と、むなしいギャグを飛ばしてみる。
 

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