4月19日(木)

 さすがに月曜日から、3日連続のテスト・プレイは疲れた。
 短い首がパンパンに張って、首の中に、鉄板が入っているようだ。
 瞼が熱く、目も腫れている。
 目薬をさして、すっきりはするけど、身体が起きない。

 かつて、連日1日16時間以上テスト・プレイしていた頃から比べ
れば、楽なはずなのだが。連日16時間は、危篤状態を招いたから、
ピンチを招くような無理はしたくない。

 時間ぎりぎりまで、ふとんのなかで、うだうだ。
 TVは相変わらず、自民党総裁選の予備選挙が、ちょっと橋本龍太
郎陣営の旗色が悪いというデータが上がっただけで、橋本龍太郎は負
けと決めつけたいムードでいっぱい。
 取材記者に対して、「失礼だなあ!」と言い切った、橋本龍太郎は
気持ちいい。
 最近のマスコミは、取材ではなく、決めつけを国民に押しつけてい
るだけである。新聞、マスコミが悪い道に進んでいても、それを批判
できる場所は、今のところ、インターネットしかない。

 午後12時。銀座三越2F「Hills(ヒルズ)」で、蔵人総合
研究所の赤根豊くんと打ち合わせ。今週はハドソン出勤ウィークなの
で、赤根豊くんに、わざわざ銀座まで来てもらった。
 
 午後1時。築地のハドソンへ。
『桃太郎02(仮)』のテスト・プレイ4日目。
 なんだか毎日日記を書いていると、そろそろゲーム内容がバレて来
たような気がするけど、みなさん、わからないなあ!というふりをし
てください。

 きょうのテスト・プレイヤー。
 アニメ・プロデューサーのひろたたけし。
 放送作家の清正まなつチャン。
 霊能者兼漫画家の岩崎摂さん。
 昨日の人数が多かっただっただけに、きょうはなんだか穏やかな会 議室。  それでも、個性の強い方々だけに、うるさい…いや、かしましい… いや、かまびすしい…いや、とってもにぎやか。もう遅いか、岩崎摂 さん。 「きゃ〜〜〜、何これ、何!? 何!? 何!?」 「いや〜ん、いや〜ん! 何でそっちから攻めてくるの〜!」 「あたし、このゲーム、嫌い! 絶対、嫌い!」  嫌いというのは、最高の絶賛である。  いちばんの批判は、無反応。  土居ちゃん(土居孝幸)は、『桃太郎02(仮)』の取り扱い説明 書やポスターの絵を描いている。  私は『桃太郎02(仮)』のメッセージ直し。  ゲーム直してる最中に、取扱説明書の絵を描いているってことは、 けっこうこのゲームの締め切りは近いのでは? 大丈夫なのかな。  午後5時30分。衆芸社の牧野正が来る。
 午後6時30分。テスト・プレイ終了宣言。  本当は明日も、テスト・プレイをする予定だったけど、予想以上に、 テスト・プレイの結果がよすぎて、本当にいいのかな?と思うくらい、 反応がいいので、これをもって終了することにした。  あとはメッセージの直しに専念することに。  でも本当にこれで終了でいいのかなあ。  かつてこれほどまでに、盛り上がったテスト・プレイは、『スーパ ー桃太郎電鉄』以来だぞ。あのレベルの出来なのか? まさか私が不 治の病に陥っていて、作れるゲームはこれが最後ということで、みん ながテスト・プレイにかけつけて、褒めちぎってくれたのでは?と心 配になるくらい、みんな熱中しまくってくれた。  ハドソン桃太郎事業部も、予定していた宣伝方法を180転換する こと決定したのを見ても、このゲームの売りがどこにあるのか、はっ きりした証拠だ。  このゲームは、ひょっとすると、ひょっとしそうだ。  うずうずする…。  だいたい、テスト・プレイのときに、続編はこうしたい! ああし たい!という話題が出るときは、ゲームの出来がいい兆候だ。  今週のテスト・プレイ中、ずっと次は、こうして、その次は、こう して、その次の次は、こうしてと、何本も先の話をみんなで言い合え る作品は、ひさしぶりだ。やっぱり、うずうずする…。  午後7時。土居ちゃん(土居孝幸)、岩崎摂さん、國政修くん、清 正まなつチャン、嫁、私の5人で、銀座の「寛永五年堂」へ。  秋田のいなにわうどんの美味しいお店だ。  いなにわうどんの前に、筍、そら豆、田楽といったヘルシーなもの をつまみつつ、いなにわうどんを食べる。  ひさしぶりに食べる、いなにわうどんは、旨い。  午後8時30分。帰宅。  岩崎摂さんにも、顔に疲労の色が出てしまっていると、言われたの で、ゆっくり休むことにする。  疲労の色で、思い出したのだが、「反省の色がない」のときの「反 省の色」っていうのは、何色なんでしょうね? ついでに「どどめ色」 って? 「声色(こわいろ)」の色って? 「敗戦の色が濃い」の色 は? 「あせりの色」の色は?  けっこうわからない色って多いんだなあ。
▼ ▼ ▼ ちなみにこれが「どどめ=桑の実」色
 

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