8月29日(火)


 昨夜、ひさびさに午前2時過ぎまで『ドラゴンクエストVII』をプレイしてしま
う。おかげですぐ寝ようと思っても、寝付けない。
 こういうパターンもひさしぶりだなあ。

 午前7時。寝てもすぐ目が覚めてしまうので、『ドラゴンクエストVII』の続き
を始める。早くも総プレイ時間は、10時間を越える。今回はかなりうっかりミ
スの連続で、遠回りしているから、あまり進んでいない。

 午前10時30分。うっかり何も考えずに入った山の洞窟で、中ボスに勝って
しまったために、帰り道に迷う。何度も何度も往復するも、完全に道に迷う。あ
と1時間もすれば、昨日に続き、『ポポロクロイス物語』の原作者・田森庸介さ
んと、霊能者兼漫画家の岩崎摂さんが来てしまうと思うと、さらにあせり、出口
が見つからなくなる。

 せめてもの救いは、今朝、糸井重里さんから、「M」に行ったのがうらやまし
いなあ!というメールをいただいたことだ。もともと「M」は、任天堂御用達の
お店で、その関係から、すぎやまこういち先生ご夫妻に伝わり、うちの家族も知
ることができた。任天堂と糸井重里さんの密接な関係から、糸井さんも何度も
「M」に来ているというのは、美味しそうな顔の御主人からも聞いている。
 ちょっとうれしい。

 とはいえ、『ドラゴンクエストVII』の洞窟!
 見つからない! 見つからない!
 出口が見つからない!

 午前11時15分。なんとか、洞窟を脱出! ぷぴ〜〜〜ッ!
 間に合った、間に合った!
 結果的には、誰も間違わないような場所での勘違いのせいで、出口が見つけら
れなかっただけである。
 でも、1回の戦闘で、魔物たちから、20ゴールド平均もらえる場所で、なん
と1000ゴールドも溜め込んじゃったよー! ものすごい経験値稼ぎ。レベル
がいっぱい上がったからいいけどね。

 午前11時30分。田森庸介さん、岩崎摂さんが到着。
 きょうは、京都相互タクシーの宮本さんではなく、宮本さんの同僚の井堀(い
ぼり)さんに来てもらう。すでに何回か井堀(いぼり)さんの車に、乗っている。

 本日も京都霊能ツアーの始まりではあるが、腹が減っては戦さができぬ。

 午後12時。北野天満宮近くの「おひるや豆魂(とうこん)」に行く。
ピエトロ王子も美味しい?
   ふたりともここのお豆腐が気に入って、お土産に、おからのふりかけ、おから のクッキー、黒豆珈琲などを買ったあげくに、このお店オリジナルのトートバッ グまで買うほどの大好評。  このトートバッグ、おもしろいのが、名前が「トーフバッグ」!  トートバッグと、豆腐バッグとかけている。  食後、お店の近くにある「大将軍八(だいしょうぐんはち)神社」に行く。  くれぐれも「大将軍・八神社」であって、「大将・軍八(ぐんぱち)神社」で はないから。念のため。  実は最初そう間違えていた。  私はこの神社がお気に入りなので、岩崎摂さんに教えたかったんだけど、さあ!   鳥居をくぐった岩崎摂さんの行動が、尋常ではなくなる。といっても、髪振り 乱して、榊(さかき)を振りまくるみたいなことはしない。  何だかぶつぶつ言っている。田森庸介さんにはそれがわかるようで、ふたりで 何やら会話している。少しは聞いていたんだけど、用語がわからないので、私は いつものように、旅を司る社に、旅の無事を祈願しておしまい。
   何やらずっと、岩崎摂さんは、社(やしろという言い方でいいんだろうな)の 前でずっ拝んでいる。  でも悪い兆候ではなく、この神社は非常によいのだそうだ。  よいと言われてもわからない。  好き嫌いの好きに近いそうだが、その言葉では言い表せないようだ。  ふ〜ん。結界がどうの、八将社(はっしょうしゃ)だったかな、ああ! もう 忘れた。  まったくこういうことをまったく信じていない家族と、霊能力の高いふたりと の道中は、不思議なものである。  午後1時。やっぱりここに来ておかないと。 「晴明(せいめい)神社」。
   あの夢枕獏さん、京極夏彦さん、荒俣宏さんといった人たちの本でおなじみの、 安倍晴明(あべのせいめい)を祀っている神社である。  最近の陰陽師(おんみょうじ)ブームのせいで、祈祷っていうの?こういう単 語ですら、知識ないからなあ、私は。祈祷って言葉にさせてね。その順番を待つ 部屋が、別にあるくらい、賑わって…こういう言い方いけないの? どうも神社、 仏閣を解説するのに、適した用語を有していない。  間違った書き方をしても、鬼の首でも取ったように、「そんなことも知らない のか!」とののしって来ないように! 横浜ベイスターズの2軍選手の名前、全 部言えないでしょ? 誰にでも得手不得手っていうものがあるんだから、寛容に ね。  でも昔のガイドブックには、近所のおばちゃんたちに任期の庶民的な神社って 書いてあったんだけど、何だかまったく違う雰囲気になってきた。  ここでの岩崎摂さんと、田森庸介さんの行動は、この神社のマークになってい る☆のマークについて、ああでもない、こうでもないと語っていたような気がす る。私には、もちろん☆のマークは、横浜ベイスターズにしか見えない!  ちなみに「何だか本当の晴明(せいめい)神社はここじゃないみたい…」とつ ぶやいた岩崎摂さんの言葉は、まるで推理小説の冒頭のようであった。  午後2時。寺町通りの数珠屋さん「中野伊助商店」で、買い物。
   ふーん。やっぱり数珠は大事なのかあ。  私はまったく興味が無いので、近所の店の軒先を見て歩く。  暑いや。風が止まると、京都は突然暑くなる。    市価の3分の1くらいの値段で、いい数珠が売っていたと、岩崎摂さんが感動 していたのだが、私にはとんとわからない。数珠の相場って言われても、全然わ かんないよー。このお店も実は予め、京都相互タクシーの宮本さんに調べてもら って、紹介していただいた。  午後3時。いよいよ六道(ろくどう)の辻。西福寺。  岩崎摂さんの顔が、顔面蒼白になる。  何だかいろいろあるようだが、それを説明する言葉を持たぬ。  それより急にお腹が痛いといって、うずくまる岩崎摂さんのほうが心配。  失礼な言い方だが、映画の1シーンを見ているようだ。ちょっと本当に失礼な たとえのような気がする。実は石ノ森章太郎さんの『幻魔大戦』を思い浮かべて いたんだけどね。  岩崎摂さんには、井堀(いぼり)さんの車で、休んでもらおうと思ったのだが、 めざすお寺がこの先にあるというので、岩崎摂さんは、必死にお腹を押さえなが ら、歩く。  何だかすごいことが起こっているようなのだが、私にはとんとわからぬ。  午後3時15分。六道珍皇(ろくどうちんのう)寺。  ようやく岩崎摂さんの腹痛も治まったようだ。  このお寺は、小野篁(おののたかむら)という人が、冥途(めいど)通いした といわれる井戸があることで有名。  冥途といえば、地獄。  お寺には、閻魔(えんま)大王の像もあって、ようやくやっと私でもわかる話 題になった。『桃太郎伝説』シリーズのせいで、地獄とか鬼に関する本は、数百 冊読んでるからね。小野篁(おののたかむら)の言い伝えも知ってたぞ。今ごろ エッヘン! ちょっと遅すぎる!  残念ながら、その井戸は予約しないと見れないようなので、いつかまたこのメ ンバーでここを訪れるいいきっかけになりそうだ。  さて、昨日から、鞍馬、上賀茂神社、晴明神社、六道珍皇寺と回って来た順番 にも、意味があったそうなのだが、私にはわからない。  一応、ここで、京都霊能ツアーは終了。  岩崎摂さんと、田森庸介さんには大きな収穫があったようだ。  何だかわからないなりにも、私にとっても、新しい京都の見方が身につきつつ あって、楽しい。何でも違った角度からみると、新しい局面を発見できるものだ な。新鮮、新鮮!  さて、ここでグルメ・バカ娘の登場! 「さくちゃん、アイス食べたいよー!」 「アイスじゃないけど、虎屋のカキ氷はどうだ?」 「行こうよ!」  午後3時39分。京都御所近くの「とらや茶寮(さりょう)」。  きょうはメニューにない、練乳のみを氷の上にかけるカキ氷は作れないかと交 渉して、まんまと作ってもらう。  雪山にミルクの雨を降らしたように、美しい色だ。  味ももちろん美味しゅうございまするう!  これ絶対どのメニューのカキ氷よりも美味しいと思うよ!
   午後5時。このあと私はどうしてもふたりにお土産として、御池地下街「カス カード」のモルトくるみパンを持って行ってもらいたいので、グルメ・バカ娘と 買いに行く。岩崎摂さんが毎度私の日記にこのパンが出てくるので、気になって 仕方がなかったそうなので、私はとてもうれしい!  田森庸介さん、岩崎摂さん、嫁は、錦市場へ。  午後6時。京都文化博物館にある「きた村」にみんなで行く。  お正月4日に毎年登場する、お餅料理専門店である。  昨夜が「M」だっただけに、今夜の夜ご飯をどこにするかは大いに悩んだ。こ ういう風に饗応のことで悩むのが、我が家は好きなのである。  ひさびさに来たら、新しいメニューになっていて、味はもちろん従来どおりの 美味しさだけど、お弁当箱風の小箱が登場して、目でも楽しめるようになった。 
   ずっと『ドラゴンクエストVII』をやっているので、「きた村が、レベルアッ プした!」という言葉が浮かぶ。かなりのランクアップだ。  今後、夜ご飯でもかなりの回数登場することになりそうだ。  午後7時30分。京都のマンションに戻り、「おひるや豆魂(とうこん)」で 買って来た、珈琲ゼリーをみんなで食べて、「楽しい2日間だったねー!」と昨 日、きょうを振り返る。さすがにご老体の田森庸介さんと、私は疲れた。田森庸 介さんは、昨日の鞍馬登山が相当応えたようだ。  でもいつものように、顔はにこにこしたまんま。  なにしろ、田森庸介さんは「怒ったぞ〜!」といっても、顔は笑っている人だ からねえ!  また、近いうちに、このメンバーで京都旅行ができるかな?  今回スケジュールの都合で来れなかった、××事務所の人も次にはいっしょに 来れるかな?  最後も、わざわざ京都相互タクシーの井堀さんが田森庸介さんと岩崎摂さんを 迎えに来てくれて、京都駅まで送ってくれた。  午後8時30分。さっそく、私は『ドラゴンクエストVII』の続き。  ようやくかつての『ドラゴンクエストVII』のやり方を思い出した私は、さく さく、とんとん拍子でゲームを進める。  いよいよ『ドラゴンクエストVII』ならではの、レべりアップの楽しさと、解 けてみれば「な〜〜〜んだ!」という謎解きのテンポが非常によくなってきた。  …とそこで、放送作家の福本岳史くんからの電話が入って、中断。  福ちゃんも『ドラゴンクエストVII』をやっている。  私の3分の1ぐらいの時間数で、私とほとんど変わらない場所にいるのは、ち ょっと悔しいなあ。今朝、焦って、洞窟の入り口を間違えたロスタイムはかなり 大きかったようだ。  仕事の打ち合わせをあれこれ。  さらにグルメ・バカ娘が,福ちゃんの電話中にひたひた私がいる場所まで追い かけてくるので、またまたプレッシャーがかかってしまうじゃないか。  夕方、大阪毎日放送の堀田到さんから電話があって、9月4日午後7時から、 生放送で、『ドラゴンクエストVII』の特集に電話出演が決まったので、4日ま でにそこそこのところまで進めておかないとな。  とてもクリアは難しいだろうなあ!  おっと、こうやって、日記を書いている間も、グルメ・バカ娘がばしばし、レ ベルアップして、ガッツポーズしている。  娘のコントローラを奪ってやる〜〜〜!  …なので、また明日! 
 

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