8月28日(月)

 
 京都でござる。
 京都といえば、『ドラゴンクエストVII』である。はっはっは。
 やっと戦闘に入れたんだよー!
 やっぱり、あの♪チャチャチャチャッチャーーーンのレベルアップはうれしいね
え!
  最近レベルアップが目立たないRPGって多くない?
 
 朝からずっと『ドラゴンクエストVII』。
 私が仕事をしてる間は、グルメ・バカ娘も『ドラゴンクエストVII』をやっている。
どうも後ろからひたひた追いかけられているようで、いごこちが悪い。昨夜も私が
日記を書いている間に、主人公のレベルを越えられてしまった。

 くやしいので、本日の日記は、これでおしまい。
 きょうは1日『ドラゴンクエストVII』をやっていました。
 ではまた明日!
















             (嘘!)


 画面の小さいパソコンで見てる人は、ひっかかったかな?
 はっはっは。でもずっと『ドラゴンクエストVII』やっていたいよ。

 午前11時30分。おなじみ京都相互タクシーの宮本さんがワンボックスカーで
到着。きょうは5人で京都見物なので、タクシーだと乗り切れない。

 午後12時。京都ホテルで、『ポポロクロイス物語』の原作者・田森庸介さんと、
霊能者兼漫画家の岩崎摂さんと待ち合わせ。きょうと明日、このメンバーで、京都
魔界地図旅行である…らしい。
 私は全然、霊的なものがわからないので、きょうのふたりの会話はよくわからな
いことが多い。田森庸介さんもかなり、霊能力が強いそうだ。

 午後1時。霊より、まず食い気。
 ワンバックスカーで、嵐山へ。
 嵐山の湯豆腐屋さん「嵯峨野(さがの)」へ。
 美味しさでいえば、南禅寺のほうが美味しいのだが、そこはお寺の縁側で食べる
趣向なので、クーラーが効いているかわからない。どうせなら風景のいいところと
いうことで、ここを選んだ。
 ここの庭園は、記念写真を撮るには、美しい。
   きょうは『ポポロクロイス物語』の主人公・ピエトロ王子のぬいぐるみを田森庸 介さんが持って来て、デジカメしている。  田森庸介さんのほうのホームページでは、「ピエトロ王子、京都に行く」という 特集になるそうだ。  しかし、このピエトロ王子のぬいぐるみ、よくできているなあと思ったら、『ポ ポロクロイス物語』のポスターを撮影したときに作られたぬいぐるみだそうだ。  どおりで、出来がいいわけだ。  ついでに、このピエトロ王子、グルメ・バカ娘に顔が似ている。  さて、湯豆腐の「嵯峨野」にて。  味のほうは、ごくふつうの観光客さんなら、十分の味。  お麩の佃煮が美味しかった。
   湯豆腐の場合、京都初心者の人には、まずこのお店を紹介する。  きょうのふたりは、京都初心者ではないけどね…。  かなりの食い道楽さん。    ついで、何度か京都を訪れている人には、南禅寺の「聴松院(ちょうしょういん)」 の湯豆腐をお勧めする。  湯豆腐のお店は、夕方になるとみんな閉まってしまうので、夜に湯豆腐が食べたい という人には、「豆水楼(とうすいろう)」をお勧め。とくに若い人なら、ここは値 段も安く、京都を満喫できる。  さらに湯豆腐が好きな人には、私がよく行く「おひるや豆魂(とうこん)」をお勧 めする。明日行こうと思っている。  相当湯豆腐にうるさい人には、いよいよ嵐山の「西山艸堂(せいざんそうどう)」 をお勧めする。ここがおそらく今のところ京都でいちばん湯豆腐の美味しいお店だと 思う。でも接客の悪さは、ここで書いても、賛同者の数が圧倒的に多い自信があるぐ らい悪い。だから、私でも3〜4年に一度くらいしか行かない。もう接客がよくなっ たかな?と思って行くのだが、変わらない。しかし味は落ちない。  このお店の湯豆腐を、接客のいい料亭で食べてみたいものである。  以上、京都湯豆腐情報。  午後2時。天竜寺の裏あたりを走っていたら、住宅街のなかに、妙なオブジェが壁 に組み込んである住宅があって、車を止めてもらって見に行く。  布でできた宇宙人のような造形の人形は、なんと鉛筆入れであった。  鉛筆入れの専門店というのは、珍しい!  さらに珍しいのは、お店の御主人は、外人さん。ハーフなのかな。  名前をなんと、ブルース・リー・鳥澤さんという。  ブルース・リーというのは、本名だそうだ。  そんなわけで、お店の名前も「ブルース」
   あまりにも、かわいいデザインなので、それぞれここの鉛筆ケースを購入する。ス トラップ用もある。京都に来たら、ぜひこのお店に寄ってみてください。こういう不 思議なお店があるのが、京都の魅力のひとつだ。  グルメ・バカ娘が突然「和菓子が食べたい!」と言い出す。  ここがどこなのか、よくわかっていないのに、嵐山「老松(おいまつ)」の近くで 言い出すところが、恐ろしいやつだ。  霊能者よりも、私にはうちの娘の食い能力のほうが、よっぽど恐ろしい。  午後2時10分。和菓子屋「老松」で、お茶。みんなはオレンジゼリー。私は抹茶 と和菓子のセット。グルメ・バカ娘は、オレンジゼリーに、抹茶と和菓子のセット。 ふたつも注文するな! かつての自分の姿を見ているようだ。太るぞ!
   午後3時30分。鞍馬(くらま)に到着。  田森庸介さんが、鞍馬山に登りたいと言い出す。  わが家族は、この山のきつさを知っているので、ふもとの茶店で待つことに。  大丈夫なのかなあ。田森庸介さんもまた、3年前だったか、脳内出血で倒れている のだ。私より症状は軽かったのだが、薬の量は、田森庸介さんのほうが多い。   はっはっは。なんちゅーアバウトな対比の仕方だ。    そんな田森庸介さんが、どうしても登りたいというのは、何かわけがあると思うの で、岩崎摂さんが、付き添いでついて行ってくれることに。5人のパーティに、脳内 出血経験者がふたりもいるというのは、けっこう妙だ。
   午後5時。なかなか帰って来ないので、心配したのだが、汗だくになって帰ってき た。なんでも厄落としができたとか、鞍馬の山が、なんとかいう人たちに荒らされて しまっているだの、霊的な会話になっているので、よくわからん。  田森庸介さんがこの山に来たことは、きょうの大きな目的達成になったようである。 何だかわからないけど、「おめでとうございます!」。  午後5時30分。上賀茂神社へ。  岩崎摂さんが「身を清められるような気がする」と言い出す。  ふうん。そういう風に感じるんだあ!  私なんか、ここで『葵・徳川三代』展やっていたのに、午後4時で終了するとは、 早いにもほどがある!としか思わないのだが、岩崎摂さんには、ここが非常に清らか なところに映るらしい。
   よく上賀茂神社は、格式の高い神社として名高いけど、こういう人たちがこぞって 素晴らしいところだというので、格式が上がって行くわけだな。  おもしろいなあ。おなじ場所でも、いっしょに行く人が変わると、まったく違う旅 になる。  これが桃太郎チームのデブ軍団と来れば、上賀茂神社なんかそっちのけで、「神馬 (じんば)堂」の焼き餅を食べまくるんだろうなあ。  何をするんでも、人間次第ですな。  せっかく、上賀茂神社に来たので、京都で知り合いになった数少ないお宅、上賀茂 の社家(しゃけ)の家・津田さんの家に寄る。  ここの娘さんと、うちの娘が同い年なことから、お付き合いしていただくようにな って、ずいぶん経つ。  実はこのホームページで、プロフィールのところにつかわれていた私の写真は、す ぎやまこういち先生に撮っていただいた貴重な写真なのだが、その撮影場所は、この 津田さんのお宅の縁側だったである。
   奥様が出てらして、本当にご挨拶だけ。実はこのあとおなじみ「M」に予約してあ るので、時間が無い。残念。  午後6時。割烹料理の「M」。  おなじみグルメ・バカ娘が、和食部門不動の1位に推す、この日記ではおなじみす ぎるお店である。一見(いちげん)さんお断りのお店なので、「食賓館」のほうでも、 唯一アルファベット表記である。  相変わらずグルメ・バカ娘は、このお店に入ると、陽気指数1000%を越えてし まうようで、いつものトウモロコシの天ぷらを食べながら 「食べたい!」とわけのわからない言葉を言い出す。  食べ終えれば、食べ終えたで、寂しそうに「食べ終わっちゃった…」という。  それ以外は、何を食べても「しあわせ!」「おいしいー!」の繰り返しである。
   田森庸介さんは、いつも笑顔を絶やさない人だけど、「M」では、その笑顔が3倍 増! 岩崎摂さんは、とろ肉を食して、「えっ? ホントにこれ、お刺身じゃないの? お肉なの?」と興奮。  興奮したところで、私はすかさず、「鎌倉の海の近くの家が買いたいんだけど…」 と切り出す。でもあの家は、どうも家相が無茶苦茶悪いようである。さらに、浪費す る家だという。確かにお金が無いのに、欲しくて仕方が無いのだから、すでに買うこ と自体が、浪費に間違いはない。  う〜ん! 食べ物で釣って、「あの家は、さくまサンの創作活動に最高の影響を与 えるわよ!」と言ってもらいたかったのだが、霊能力の判断を覆すわけにはいかない ようで、困ったものだ! う〜ん。あの家、欲しいなあ!買ってから、立て直すかな?  いかん! まだ買えるかどうかもわからない段階から、発想が「浪費家」になって いる。恐るべし、岩崎摂さんの霊能力!   午後8時30分。京都のマンションに戻る。  私はそのまま、『ドラゴンクエストVII』をプレイ。  いい調子だ。いよいよさくさく、話が進むようになった。  ダンジョンのデザインが本当に上手いなあ。  枝葉の階段がいくつもあっても、いちばん近道なのは、一直線という配慮は、さす が堀井くんだなあ。このすごさは、やらされているプレイヤーには気づかない部分だ けど、本当に名人芸だ。 『ドラゴンクエスト』シリーズには、こういう名人芸が散りばめられているのだが、 このすごさを語れるゲーム評論家や、ゲームライターがいないのは、不幸である。か つてこの領域を語れたのは、野安ゆきおクンくらいなものである。  おっと、早く『ドラゴンクエストVII』に戻りたいよー!  グルメ・バカ娘にまた、抜かれてしまう。  そんなわけで、唐突に終わらせてくだしゃんせ!  ここ数年で『ポケモン』『レガイア伝説』しか、クリアできていない私にとって、 ひさびさにクリアできそうな、RPGなんで、ゲームさせてね!  それではまた明日!
 

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