8月17日(木)


 昨夜からちょびちょび見てるビデオは『生きてはみたけれど/小津安二郎伝』。
 小津安二郎監督ゆかりの人々にインタビューして、その仕事の軌跡をたどる
ドキュメント。
 小津安二郎さんの作品というと、父と子とか、家庭がテーマなものばかりなの
で、どうも子供の頃から、私にはなじめない作品群だった。
 そこで、『知ってるつもり』のようなドキュメントを見て、もう一度小津安二
郎さんの作品を見直してみようかと思ったのだ。でも複雑な家庭環境に育った私
には、さらに作品との隔たりを強く持っただけであった。それでも今後数本は見
てみようと思ってる。願わくば子供の頃見た印象と違ってほしい。
 
 午後12時。初台「オペラシティ」B1。
 家族3人「ロッテリア」で食事。炭焼きチキンに、ロッテリアシェーキ、コー
ヒー。炭焼きチキンの美味しさは絶賛もの。やっぱり大衆バーガーでは、ロッテ
リアか、モスバーガーだねえ。
 
 食後、「手塚治虫ワールド」へ。
 先日、田森庸介さん、岩崎摂さん、福本岳史くんと来て、電気工事で臨時休業
だった場所だ。私がよくTシャツを買いに行く京都駅の「手塚治虫ワールド」の
本店。
 例によって、また『鉄腕アトム』のTシャツを2〜3枚ほど買ってしまう。こ
れで子供向け、レディス専用以外のTシャツを全種類買ったはず。えばってどう
する! 少なくとも田森庸介さんは悔しがってくれるだろう。
アトム アトム アトム
   さて、なぜこんなに早く再度「手塚治虫ワールド」に来たかというと、この初 夏くらいから『鉄腕アトム』の「地上最大のロボットの巻」に登場したロボット たちのフィギュアが毎月発売されていることを、キャッチしたからなのだ。  この「地上最大のロボットの巻」は、私の娯楽作品を作るときの原典中の原典 の作品。勘のいい人なら、なるほどと思えるはず。  鳥山明くんの『ドラゴンボール』に登場する「天下一武道会」も絶対、「地上 最大のロボットの巻」が元ネタだと思う。  そんな作品のフィギュアが出るとは、夢にも思ってもいなかったので、いても たってもいられなかったのだ。京都駅で見たとき、思わずその場で買って、東京 までつらいのに持って帰ろうかと思ったほど欲しかったのだ。  いちばん好きだったエプシロンのフィギュアが未発売なので思い留まれた。  しかし案の定、すでに発売済みのフィギュアのなかには、発売切れのものがあ って、まさか限定発売ではないか?とあせる。
アトム
   けっきょく私は予約して物を買うのは嫌いな性質なのだが、「地上最大のロボ ットの巻」だけは特別。全作品を予約して帰った。この「地上最大のロボットの 巻」シリーズのフィギュアは精巧によく出来ているし、値段も安いので、お買い 得ですよ。とくに田森庸介さん!  私よりフィギュア好きな田森庸介さんが、この「手塚治虫ワールド」に来たら、 常人の予想で、10万円。私の予想で、最低20万円。最大50万円つかうと見 たな!  ちなみにきょうの私の出費は、全作品を予約したので、約5万円。大人になっ てからのハシカは手におえないねえ! 自分で言ってりゃ世話ない。  午後3時。ほかのフロアで日曜雑貨など買って、帰宅。  再び、ビデオ『生きてはみたけれど/小津安二郎伝』の続きを見る。どの作品 も戦前だったりする。といっても、チャップリンの作品だって、戦前の作品ばか りなんだからおなじだよなあ。  作品を作る姿勢は、黒澤明監督とおなじなんだけど、感じる温度が違うのはな ぜなのかなあ。もうしばらく小津安二郎監督作品を見てから、答えを考えてみよ う。  夕方、やたらと電話がかかってきたり、電話をかけたり。みなさん「そろそろ ひさしぶりに会いませんか?」という連絡。でも私は明日からまた正常運転にな ってしまうのですよー。昨日までならよかったのにー!   午後6時30分。家族3人で、天現寺の「プティポワン」に行く。  実は明日のお昼、見たらびっくりするようなメンバーで、この「プティポワン」 にランチを食べに行く予定になっていたのだ。でもメイン・ゲストがキャンセル になってしまったので、また9月にでもと、延期になったのだ。  でも9月になったらと決めては見たものの、そんなに長い期間この食い道楽家 族が我慢できるわけない。もはや首筋の辺が「プティポワン」禁断症になってい る。行きたい、行きたい! せっかく減量がここ2〜3日調子よかったのに!   行ったら太るぞ! ええい、減量一時停止!  ふにふに…。ふにふに…。  グルメ・バカ娘がすでに、イスに座った段階から、ふにふに微笑えんでいる。  このグルメ・バカ娘の「ふにふに…」が出るのは、京都の「M」と、ここと、 人形町の「喜(き)寿司」くらいのものである。  ふにふに…。ふにふに…。でれ〜!  ふにふに…。ふにふに…。でれ〜。  わが娘ながら、だらしのない顔である。  いきなりマグロのお寿司が出る。もちろんフランス料理なのだが、どう見ても、 お寿司の形状。口にすれば、お寿司なるもやっぱり、フランス料理。  マグロが漬けになっていて、美味しいったらありゃしない。フランス料理を食 べた江戸っ子の気分ね。  さらにメイン・ディッシュが、フォアグラ丼。  本当に丼で、ご飯に、海苔に、わさび仕立てのアボガドに、刻み海苔まで入っ てる。これがまた腰が浮くような美味しさ。和食のようで、やっぱりフランス料 理のバランスが、よく出来たゲームのチューニングのようだ。  もともとフォアグラが苦手な私は、「プティポワン」のフォアグラだけは抵抗 無く食べることができる。  途中の冷製コーンスープは、アイスクリームまで入っていて、トウモロコシ大 好き家族はご満悦。  まあ、百聞は一見にしかず。 「プティポワン」の場合は、写真でお楽しみください。
プティポワン プティポワン プティポワン プティポワン プティポワン プティポワン プティポワン プティポワン
   デザートの白桃のアイスクリームが美味しかったなあ。桃を食べると必ずお腹 を壊す私が、帰宅後も平気だったのはなぜ?  午後9時。帰宅。さっそく放送作家の福本岳史君から電話。短い夏休みで仕事 の勘が少し狂っていた私に、仕事大好き福ちゃんの電話は、社会復帰しやすくて いい! でももうちょっとビデオ&DVD三昧を続けたかったなあ!  明日は、渋谷Qフロントで午後5時から『有限会社 桃太郎商店』の公開録音。 さくまにあのみなさんに、会えますのー! ふだん会う機会少ないからねー。楽 しみにしとりまっせ〜!
 

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