さくまあきらホームページ:仕事人裏日記




6月19日(月)


「横浜ベイスターズ駒田選手、代打告げられて激怒! 試合途中に
帰宅!」
 やっぱりねえ! こういう不協和音がなくちゃ、7連敗できない
もんねえ! 勝てないとき、いい仕事ができないとき、原因はいつ
も不協和音だなあ。
 誰が元凶か知らないけれど、こういう場合、元凶以外のひとたち
の結束が固まって、元凶はあいも変わらず、顰蹙(ひんしゅく)を
買いまくって終息するか、ズルズルとダメな人の人数が増えて行っ
て、壊滅状態になるかのどちらかだ。
 横浜ベイスターズの場合は、どっちになるんだろね?

 午前6時から、新作『桃太郎電鉄』の仕様書作り。
 疲れたら、仮眠。
 前回の京都ひとり合宿で、1日15時間もコンピュータの画面を
見つめたせいで、眼精疲労になってしまったので、適度に目を休め
ることを学習。毎回ひとつくらい進歩しないとね。

 午前11時。すぎやまこういち先生ご夫妻から、管理人の久野さ
んへの伝言を伝えて、イノダコーヒ四条店まで、錦市場を覗きなが
らほっつき歩く。

 イノダコーヒ四条店で、スパゲティ・イタリアンにコーヒー。
 もちろん、新作『桃太郎電鉄』のアイデア出し。
 煮詰まっている部分の打開策を考えるために来たのに、また新し
いイベントのアイデアが浮かんでしまう。しかも今はいらないやつ。
 バラエティ・ゲームのほうは、次回作には入れないつもりだから、
今は必要ねーだよー!

 午後12時。京都駅伊勢丹デパートB2で、お弁当を買う。きょ
うはマンションで篭城態勢に入るため。
 いつものように、「はつだ」の特選和牛弁当を買いたいところだ
かだ、月曜日は本店のほうの「はつだ」がお休みなので、伊勢丹に
おなじみのお弁当は並ばない。
 でも頭に、「はつだ」の特選和牛弁当のイメージが残っているの
で、つい、十勝の牛肉弁当を買ってしまう。京都で、北海道の食べ
物を買うなよなあ!

 午後12時30分。「京都・手塚治虫ワールド」に行く。
 アニメ・シアターで「ジャングル大帝/本能寺の変」を見る。
 これは、先週最古のさくまにあ・戸田圭祐と、岡山から帰ってき
たおりに、見ようかと思ったやつ。
 でも、戸田圭祐のひとことで、見るのをやめた。

「さくまサン! 『ジャングル大帝/本能寺の変』でっせ! 手塚
治虫さんに、歴史ものとふたつも入っているなんて、大変お得やと
思いまへんか?」
 戸田圭祐は、「お買い得」とか「○○○○に○○○○がついて、
値段はおなじ!」という言葉にめちゃくちゃ弱い。
 先日も名古屋で「さくまサン、ういろうパフェでっせ! ういろ
うにパフェまでつくんでっせ!」と言っていた。

 でも、ジャングル大帝が、織田信長になるのか知らないけれど、
レオと本能寺の変は、ミスマッチすぎるよと、やめたのだった。
 ただ、きょうは新作『桃太郎電鉄』で、アニメをつかうもしれな
いので、参考のために見てみようと思った。
 何かを参考にするときは、良質の作品より、つまらない作品のほ
うが、欠点がわかりやすくていいのだ。
 この『ジャングル大帝』が趣味の悪いアニメだったとしても、上
映時間20分間だから、ガマンできる。損した時間とも思わないだ
ろう。

 というわけで、400円払って、アニメ・シアターへ。
 まず最初の部屋で、6面スクリーンで、4分間の「手塚治虫ヒス
トリー」を見せてくれる。
 お客さんは、私ひとり。1時間に3回も上映するのだから、混む
はずがない。しかも平日の月曜日だ。
 おお! 手塚先生の声だ! かつて私に向かって語りかけてくれ
たことのある、あの声だ。
 
 続いて、次の部屋へ。もちろん観客は、私ひとり。
 上映室ひとり占め。30人くらいは入る広さ。

「それではこれから、新作アニメ『ジャングル大帝』を上映ののち、
火の鳥がご案内するアニメ『本能寺の変』を上映します!」
 何だ、『ジャングル大帝/本能寺の変』は、単なる2本の映画だ
っただけか。
 くそ〜、戸田圭祐の暗愚な考え方を信じた私がバカだった。
 戸田圭祐が自信もって言っていた「レオが演じる織田信長」を信
じるなんて! 恥ずかしい!

 というわけで、おなじみの『ジャングル大帝』に続いて、手塚プ
ロ制作の『本能寺の変』を見る。
『ジャングル大帝』で、子どもを引っ張っておいて、歴史を勉強さ
せるのっていいねえ! 『本能寺の変』だけだったら、子どもは絶
対見たくないもんなあ。

 昔の漫画雑誌って、漫画以外にも、豆知識が載っていて、漫画以
外の知識がついたものだけど、今の漫画雑誌は、こういう子どもを
レベルアップさせるものがまったく入っていないように思う。
 漫画のなかにも、知識が入っていないしね。
 私なんか、動物がそんなに好きなほうではなかったので、『ジャン
グル大帝』に出会わなかったら、動物の形とか名前を、今ほど覚え
ていなかったように思う。

 この20分間のアニメ。ちょっとしたヴァーチャルな仕掛けも入
っていて、まあ、期待しなければ、そこそこ見て損は無い。京都に
来て、新幹線の時間まで空いてしまったときなどに、ぜひ見てほい
いものだ。

 午後1時30分。マンションに戻り、新作『桃太郎電鉄』の仕様
書作り。
 京都合宿3日目くらいになると、集中力が最高潮に達する。
 一応、CDなどかけながら、仕事をするけど、まったくCDが耳
に入らなくなる。とにかく大きい音のなかに埋もれて、ひたすらキ
ーボードを叩きまくる。

 キーボードの叩きすぎで、手首が痛くなったら、ベッドにひっく
りがえって、目を閉じて、眼精疲労に気をつける。
 CD3曲分ほど聴いて、再びキーボードを叩く。
 この繰り返し。

 午後7時。お弁当を食べながらも、メカボンビーの仕様書をチェ
ック。今ごろ、メカボンビーの話を書いても、発売の時期には、も
う忘れてしまうだろう。よっぽどこの日記のことを覚えていた人に
は幸せを! ヒントは、プチキャノンとだけ覚えておいてね!

 ただひたすら、キーボードを叩きまくる!
 マック2400のQ、Z、V、Lあたりの文字を除く、アルファ
ベッドが使い過ぎのために、てかてかに光っている。
 名人の使い込んだ包丁みたいで、ちょっとかっちょいいぞ!

 とにかく、今夜も明日も、明後日も、こんな調子で、もくもくと
お仕事! ア・ハード・デイズ・ナイト!
 

-(c)2000/SAKUMA-